ここ数年、認知症の症状が進み、TVでその変わり果てた姿を
見たときはとてもショックだった。
あんなに凛として気高かった南田洋子さんの面影はそこにはなかった。
先日放送されたスマスマで長門氏と南田さんが共に歩んできた道、
そして南田さんの認知症 発症、長門氏が南田さんの介護に至るまで...
の再現ドラマを観た。
長門氏の度重なる浮気、借金、スキャンダル・・・それをいつも
黙って母親のように受け入れ揺るぐことなく長門氏を愛し続けたその姿に
私は心打たれた。南田さんは本当に芯が強くて懐が深くて凄い人だ。
長門氏が南田さんの認知症を世間に公表したことに賛否両論あるようだが
はたして・・・あのプライドの高い南田さんはあのような自身の姿を世間に
晒されることを望んだろうか?絶対にそれは望まなかったのではないか?
「女優 南田洋子」として最後まで美しいままで皆の記憶の中に
自分の存在をとどめておいてほしかったのではないか?
長門氏も4年もの間、自宅で老々介護をするのは並大抵のことでは
なかっただろうと推測する。しかし愛する妻を介護するのとはまた別に
私の目には氏が南田さんを懸命に介護をすることで自分が散々迷惑を
かけ続けてきたことに対し...許しを請うているようにも映った。
まるで遅すぎた罪滅ぼしをするかのように・・・。
南田さんご本人が長門氏を愛し一生を添い遂げるという決断にいたったのだろうから
傍がどうこう言うことではないけれども長年に渡る過度のストレスが
南田さんを蝕んでいったとも考えられるし...もしも南田さんに数々の苦労が
なかったらもっと違う人生があったのかもしれない。
南田さんの女優としての最後の出演は大林監督から直々にオファーが
きたというある作品のワンシーンだった。しかしそのたった数行の台詞ですら
もう覚えることは出来なかった。南田さん扮する老女が宅配便を届けてくれた
青年にぽつりぽつりと語りかけるワンシーン。
そのシーンは南田さんが一言ずつ細切れに口に出した台詞を編集して作られたのだという。
そのワンシーンがスマスマで流れたがその姿はその姿は紛れも無く
「大女優 南田洋子」であった。認知症で薄れ行く記憶と戦っているなど微塵も
感じさせない演技だった。思わず涙が出た。
スマスマの最後のほうではとても柔和な表情でスタッフの体調を気遣う
南田さんの様子がOAされた。長門氏とも言葉のキャッチボールが出来ており
目にも力強さがあった。認知症の症状も少しずつ改善の兆しが見られると
いうことだったのに突然の訃報にただただ悲しい気持ちでいっぱいである。
どうか天国では安らかに...穏やかに眠って欲しい。
「太陽の季節」で光り輝くような美しさを放っていたその姿のままに。
心より南田洋子さんのご冥福をお祈りいたします。
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