なっし~の読書日記

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2012.07.12
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カテゴリ: 読んだこと
7つの物語が精妙巧緻にリンクする連作短編

今年四十歳になるタクシーの運転手、武上英夫は妻に言えない秘密を三つ持っていた。五年前、放火事件が起こった冬の夜にタクシーに乗せた女との経緯もその一つだった。彼に内緒で定額貯金を積み立てている妻にもまた、結婚前に付き合っていた危険な男との過去があり、五年前の冬の夜に武上英夫のタクシーに乗った女には、妻子ある山田宗雄との短い恋があった。山田宗雄が働く新聞社で記者を務める七種歩は妻のまゆみの浮気に気づき、まゆみとは高校時代の同級生だった有坂弓子は三十五歳になっても結婚できないのは妹のせいだと密かに思っていた。有坂弓子と交際中の竹中昭彦には事故で失った双子の弟がいたが、それを彼女に打ち明けていなかった。
そして街の裏社会に生きる“少年”倉田健次郎は雨の夜、武上英夫のタクシーに乗り込み――。ひとつの街を舞台に炙り出されていく、夫婦の関係、恋人の関係、不倫の関係、一晩かぎりの関係、過去の関係……。それぞれの事情を抱えた男と女が、それぞれの人生の境界線に直面したときに生まれる“事の次第”を巧みに描き出し、交錯し連鎖していく至極の小説集。表題作のほか「寝るかもしれない」「姉の悲しみ」「七分間」など、全七篇所収。





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Last updated  2012.07.16 07:52:35


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