安心生活研究室

安心生活研究室

2006年09月03日
XML
カテゴリ: 農業
まず今日は言葉の定義から。

有機肥料と呼ばれる堆肥とは、「わら、もみがら、樹皮、動物の排泄物その他動植物の有機物質をたい積又は攪拌し、腐熟させたものと定義づけられています。

しかし、一般的には家畜糞尿等が含まれていない物を堆肥、含まれている物をきゅう肥として分けて呼ばれているようです。

そのため、両方を同時に指す時は、「堆きゅう肥」と呼ぶようです。

つまり、「有機肥料=堆きゅう肥」ということですね。

農業・食べ物に関することは、言葉の定義を知らないと、とんでもない勘違いをすることがあります。

有機農産物 も、「無農薬でないから、、、」買わない人がいたので、無農薬表示が禁止され、特別栽培と表示されるようになりました。

もちろん、有機農産物は、無農薬のものもあれば、使用許可されている農薬をしようしているものもあります。

誤解を防ぐためにも、こだわる必要のある人のためにも、無農薬・無施肥の「 自然農法産


ところで、2回にわたって、 化学肥料ときゅう肥の危険性 についてお話してきました。

そのため、有機肥料は危険だ!と思われた方もいると思います。

しかし、有機農産物の「有機肥料」には、堆肥だけ用いたもの、堆肥さえ使わない自然のサイクルだけを利用した無施肥のものも含まれています。

また、きゅう肥も、十分に発酵させれば、適切な量だけ使用した場合には、硝酸や水質汚染の問題は十分軽減されます。

そして、以下に述べる話も、牛の餌に十分気をつけて、しっかり発酵させたきゅう肥であれば、問題がないということをまず断っておきます。


《きゅう肥の抱える1つめの問題点・・・薬害》

きゅう肥に使われる糞尿の「主」は何を食べていたのでしょうか?

化学肥料と強力な農薬を使って育てられた、遺伝子組み換えをされた輸入飼料。

もちろん、輸入のためにポストハーベストが使われています。

生物の自然の摂理を無視した、成長促進剤。



不衛生・ストレスフルな環境で飼育するため、抗生物質も不可欠です。

さらに、その不衛生なきゅう舎を消毒するための強力な殺菌剤。。。

有毒な化学物質は、生物の体内に入っても、代謝されるか、排出されます。

その有害な化学物質が沢山入ったきゅう肥を使用して農産物を作ると、、、

植物は自分にとって有害な物質は吸収しないといわれています。



以前お話した、アンモニア態窒素がいい例です。

きゅう肥に含まれる塩分による塩害もあるそうです。

塩害が起こると、その土地で作物を作ることは困難になります。

*化学肥料の大量使用でも、塩害は起こります。

本来、牛は、「草食」動物で、今のような濃厚飼料(穀物飼料)は食べません。

(豚はいつから雑食なのでしょう?ご存知の方がいたら教えてください。)

牛にとって自然な餌を食べ、自然な環境でのびのびと育てられていれば、抗生物質もいりません。

成長促進剤はホルモンに作用するので、きゅう肥の中に含まれているとしたら、、、

確かに野菜はよく育ちそうです。。。

人間への影響は?

何もわかっていないのです、、、調べられていない。

昔の日本で、きゅう肥を当然のように使っていたのは、1家に1頭、農耕用の牛や馬がいたからです。

もちろん、草を与えられて十分に運動して、家族のように大切に育てられていました。

1軒の農家で育てる全ての作物をその1頭のきゅう肥と裏山の落ち葉でまかなう。。。

それなら、十分バランスがとれて、害にはならなかったのです。

今問題になっているのは、日本の国土には存在しえない数の肉用・乳用の家畜の糞尿の後始末。

(牛の場合・・・ヨーロッパの基準:1haに1頭、日本の現状:0.5坪に1頭)

浄化槽を設置し、環境に安全な形で完全に糞尿処理をしている酪農家はおよそ8%、という数字を見つけました。

あとの糞尿は川や池へ垂れ流したり、土壌へ浸透させたり、山の中へ不法投棄されたり。。。

安全な糞尿であれば、きゅう肥として使用することもやぶさかではないのに。。。

まずは、本当にこれだけの家畜が日本に必要なのか?

そのことから考えないといけないようです。


《きゅう肥の抱える2つめの問題点・・・寄生虫》

マクロビオティックで、野菜を生で食べないのは、創始者の時代には、寄生虫がまだ大きな問題であったからかもしれません。

GHQは日本でし尿を畑にまいているのを見て、化学肥料と農薬を持ち込みました。

本当は人間の寄生虫よりも、他の動物の寄生虫の方が人間の体に入ってきたら怖いのですが。。。

寄生虫の問題は、十分に発酵させることで解決できます。

(きゅう肥に含まれる雑草の種子の問題も、十分に発酵することで解決します。)

し尿や糞尿をそのまま畑に撒くのは、今までのお話から、非常に危険であることが分かると思います。

しかし、いまだ、不完全熟成きゅう肥を用いる農家があることも事実です。

信頼できる有機農家から購入したのでないなら、やはり、生食は不安があるかもしれません。

しつこく水洗いをすると、ビタミンCが流出してしまいます。

塩素入りの水道水であらうと、ビタミンCは破壊されてしまいます。。。

酵素がしなない程度に、さっと熱湯にくぐらすしかないのでしょうか?

やはり自然農法の野菜が安心だ、、、という結論になりそうですが、どのような農法であっても、土中の微生物は付着してしまいます。

洗いすぎて酵母も流さないように。。。


《きゅう肥の抱える3つめの問題点・・・ガス害・根傷み》

これは、有機質肥料すべてに共通するのですが、発酵の過程でガスが出てしまいます。

そのため、ハウス栽培に未完熟の肥料を使用すると、ガス害が起きてしまいます。

また、有機物によっては、発酵が不十分なままのものを土に入れると、ガス害により生育が阻害されるだけでなく、土壌中の酸欠をおこし、根傷みがおこります。

根傷みがおこると、土壌中に含まれる肥料分を吸収できなくなります。

また、投入された有機物が病原菌が増殖することもありますが、これらの作物に対する問題は、完熟きゅう肥を施肥することで防ぐことができます。


完熟させれば、ほとんどの問題が解決すると言っても、ここまで読んだだけでは、きゅう肥、さらには有機肥料より化学肥料の方が良いのでは?と思う方もいるかもしれません。

明日は、化学肥料のもっとも大きな問題点についてのお話をします。

このことに気がついていないと、「日本」は大変なことになっていまいます。。。。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年09月03日 11時12分38秒
コメント(8) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


有機肥料  
肥料が良くないという話をするときに

>昔の日本で、きゅう肥を当然のように使っていた

というのを言われてそれに対する反論が私には
出来なかったので大変参考になりました!
次回はこれを言って見たいと思います。

(2006年09月03日 12時38分54秒)

Re:有機肥料固有の問題点(09/03)  
非常に詳しく解りやすい説明、本当にありがとうございます。ふむふむ…と読み入ってしまいました。

私はベランダでハーブ栽培をするようになってから、「土」について興味を持つようになりました。

いつか小さくてもいいからキッチンガーデンを持ちたいなあ~♪
(2006年09月03日 17時57分39秒)

はじめまして  
かなりあ さん
ここまで考えててなんで大地なんですか? (2006年09月03日 20時00分08秒)

ゆっきい1104さんへ  
LIBRO  さん
きゅう肥は贅沢だったんですよね。だから人の排泄物も貴重な肥料として取引されていたのでしょうね。当時は、牛の餌も人間の食事も、自然なものだけ。。。しっかり発酵させて、最小限の利用だったので、問題がなかったのだと思います☆ (2006年09月03日 21時52分15秒)

みらのプリンさん  
LIBRO  さん
真面目すぎて読みづらいのではないかと毎回心配しているのですが、みらのプリンさんのようなコメントをいただくと、安心&嬉しくなってしまいます♪

私も、始まりは、ベランダでのハーブ栽培でした。。。
自分のキッチンガーデンなら、安心なだけでなく、見るだけで癒されますし、新鮮で、とてもおいしい、、、私も持ちたいです☆ (2006年09月03日 21時56分28秒)

かなりあさんへ  
LIBRO  さん
実は、壮大な野望があって。。。
認知度、流通量の多い大地宅配を自然農法の農産物を扱う業者に育て上げたい!!
ナチュラルハーモニーの品質を大地にも追求してほしい。。。
そのために、うるさい会員を続けています☆ (2006年09月03日 22時01分57秒)

Re:かなりあさんへ(09/03)  
かなりあ さん
LIBROさんお返事
ありがとうございます。
たしかに流通量の多いところに自然の野菜があればとても良いことですよね☆
しかし、某一流スーパーにも自然の野菜が置いてあるのですが、ほんとわずかのスペース・・・。JAS認証を取っているので有機農産物扱いなんですよね。
実際問題として、やはり売り手がきちんとした知識・理解を持っていないと難しいなと思います。

これには買い手の働きかけが重要だと思います。
うるさく言うのも良いかもしれませんが、それだけでは現状満足を打ち破るには少し弱いかと。
私の場合、そこから離れることによって売り手が焦り考え出すのを待つのも重要なことではないだろうか?と考えます。
どちらの働きかけも大事ですね☆ (2006年09月05日 12時23分22秒)

かなりあさんへ  
LIBRO  さん
かなりあさん、わざわざお返事ありがとうございます!

大地は生産者保護の傾向が強いと思うのですが、生産者の中には、自然農法を初めから無理だと決め付けている人も大勢います。生産者保護の姿勢を利用して、より安全な作物を作る生産者を応援するしくみができれば、、、と思います。自然農法のカテゴリを作り、実践している農家を紹介することで他の農家を励まし、消費者にも有機肥料栽培との違いを伝えることが大切ではないかと思います。

売り手の知識・理解、、、自然食品店でも、勘違いや勉強不足のお店も沢山あるのですよね。。。私も、買い手の働きかけも大切だと思います。実は、私も一度、大地から離れています。しかし、結局、やめる時に告げた理由以上の改善を期待するのは無理だろうと思いがありました。他の業者をいろいろ試した後、一番声が届いていることが実感できた大地に再入会しました。かなりあさんのような消費者がいることはとても心強いです!ぜひ一緒に日本の農業・安全な食品の流通を育てていきたいですね☆ (2006年09月06日 07時02分21秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: