風が伝えた愛の詩

風が伝えた愛の詩

July 10, 2015
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カテゴリ: 歳時記
 今の家に来て早や一年以上が経ち、
その間に乗らなくなり、乗れなくなった自転車を放置していた。

先日の雨の日にふと見ると、濁った水が籠に取り付けた防犯袋に溜まっている。
ボウフラがわき、たくさんの蚊を発生させたのでは、との罪悪感で
この防犯袋を撤去する決意をした。

雨の上がった久しぶりの休日、今日。
ビニール袋と雑巾用に考えたタオル、手には手袋をして出掛ける。

アパートの敷地内に置き去りにされた自転車が恨めしそうにこちらを見たように感じて
この自転車にもわるいな、との思いがした。


濁った水がこぼれる。

袋を取り外そうとチャックの半ばまで開いた辺りに手をかけた時、

数匹の虫が飛び立った

咄嗟に蜂だと気がついたので、三歩、四歩、あと少し遠ざかる。
蜂が飛び去ったのを待って、こけた自転車を起す。
もう一度、今度は慎重に籠の袋のめくれた部分を裏返すと、
直径5センチほどの蜂の巣ができていた。

蜂がすべて飛び去っていることを確認し、蜂の巣を
袋ごと取り外し、用意したビニール袋に入れて封をした。

奈良の二月堂からの帰り道に趣のある石畳の階段があり、
その土でできたような壁を思い出した。


その風景を思い出した。





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最終更新日  July 10, 2015 12:00:17 PM
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