彼女と両想いになれた。
わたしは浮かれていた。
叶うわけがないと思い込んでいたんだから。
でも
両想いになれたからといって
物事がうまく運ぶというわけではなかった。
まだ、試練があった。
それは彼女に信頼させること。
彼女を守ることだ。
人を信じさせることや守ることは
簡単にはいかない、うまくもいかない。
それ相応の労力を要する。
覚悟はしていた。
告げる前から彼女がどうなるかは知っていたから。
案の定泣き顔を見ることが多くなった。
泣かすようなことはしたくなかった。
彼女がどれだけいろんなことで泣いてきたかを見ていたから。
わたしのことでは泣いてほしくなかった。
できることならずっと笑っていてほしかった。
わたしは必死だったのかもしれない。
それが逆に彼女を不安にさせることになったのかもしれない。
伝えるべきことを噤んだ。
そうすることで守ったつもりだった。
それが間違っていた。
もっと伝えなきゃいけなかった。
今までわたしは言わない選択をしてきた。
彼女以前からずっと。
それは自分を守るためでもあった。
発したことがいつ自分を突き刺すかわからない。
その分相手からも伝わってはこない。
だから不安になりながらも傷つかない選択をした。
それが彼女にまでも通じると思っていた。
彼女と気持ちを通わせること
そのためには自分が傷つく覚悟も必要だった。
そうして
ここまできた。