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マダムHさんはちょっとがっかりした声で「やっぱりダメですかね~」と何度かつぶやいた。つぶやくのも当然、カリヤは選手の誰よりも早くロッカールームに戻った。選手(らしき)キッドの写真を撮ってる間にちゃっかり出て行ってしまったという可能性もある。ギリギリまで待った挙句、もう帰ろうか、となったその時だった。駐車場を見つめていたマダムHさんが「あれって、カリヤ?」と指差したのだった。お~そうだ~あれはカリヤだ~!! はっ! ここの駐車場もアバランチの駐車場と同様、前後2つゲートが開くようになっている。待っているほうのゲートに来なければさっさと逃げられてしまう!一瞬にして、あの、モントリオールでアービーが来てくれた瞬間を思い出していた。 車、車を止めなきゃっ! 私はスニーカーでもないひたすら重い靴を履いていたにも関わらず大急ぎで ......................... ......................... ......................... 亀のようなスプリントをした。 ............................... ............................... そして、彼の止めてある車のすぐ近くまで猛ダッシュした。カリヤは車に乗る直前で、私が大声で「待って!!!」と叫ぶ前にちょっとビビッた表情で大急ぎで車に乗り込んでしまった。 よっぽどスゴイ形相(↓)をしていたのだろう。。。 (ねぐせ君に言わせると「引き売りのお豆腐屋さんをおいかけている人のようだ」。「待って~、今晩のお味噌汁が~~」)しかも、カリヤは私が今走ってきたその方向へと車を出したのだ。もうあか~ん、と一瞬ひるんでしまったが、ゲートを通るには絶対車をスローダウンさせなければならない。え~っ、また走るんですか~と考える余裕もなく、私は重い靴を引きずりながら、、、 ..................................... ....................................... ....................................... 往復スプリントした。。。。(キックボクシング、していてよかった。。。)私はマダムHさんに聞こえるように「車を止めてぇ~~~!」と走りながら叫んだが、彼女は私の狂気のスプリントにフリーズしてしまい、走る気配さえ見れない。そして、ついに車が、ゲートからゆっくり出てきた!追いつかなきゃっ! 最後の最後で亀は亀なりの ..................................... ...................................... 猛ダッシュをした。。。。 私は息を整えられず、ぜぃぜぃはーはー言いながら、車の窓を下げてもらえるのを願いながら(そして携帯から警察に連絡をしていない事を祈りながら。)数秒待った。(その数秒は何十分にも思えた。)すると、怪訝そうな顔をして、(迷惑そうな、とも思えた。苦笑)彼はしぶしぶ(?)窓を下げてくれたのだっ!私は、それはもう、精一杯丁寧に彼にお願いした。「ご迷惑な事とは承知しておりますが、あの、ゲート前に立っている方はあなたの大ファンで、日本からわざわざあなたのチームを応援しにやって来られました。どうか、彼女にサインと写真を一緒に撮っていただけないでしょうか?」私はペコリと頭を下げた。(こういうことになるなんてアバランチの駐車場では考えられないことだ。「ハロ~!サインちょうだ~い!」で事済むのだから。。。)すると、彼は「なんだ、そんなことだったのか」というような顔になって、 「もちろんだよ。」と静かに答えてくれた。私は大喜びでゲート前でまだ立ち尽くしているマダムHさんを呼んだ。その間、カリヤは「息、整えるんだよ。」と私に向かって笑ってくれた。彼はマダムHさんにも「日本のどこから来たの?」など、とても素敵な笑顔で聞いてくれたり、写真にも、ちゃっかり肩に手をのばしてくれたり、とファンサービスをしてくれたのだった。全ての事がたった数秒の事だったのに、私はそれがとてつもなく長く感じられた。「ありがとう、明日のゲーム、がんばってください」と言うと、カリヤは「ありがとう」と答えて静かに去っていった。。。私達は大喜び、マダムHさんはまだ実感が沸いて来なかったのか、しばらく呆然としていた。よかった~、とにかく、悔いの残らない旅行にすることだけはできたよね~と私は自分のこの度胸に少し驚きながら(グロッサリーストアで働いていた時、選手に会うと言葉一つ見つけることさえできなかった、あの、私が、だ。)胸を撫で下ろした。。。次の日の試合はマダムHさんにとって、最後のNHL観戦になるかもしれない試合だった。Mr.アンパンマンがシャットアウトを決めて、3-0と圧勝した。私達はまた、彼女のホテルのバーで乾杯しながら、あっという間に時は流れ、お別れの時になった。「今度、いつ来れるかもわからないけれど、また会えて、よかったです」カリヤと会えて、話も少しだけどできて、サインも、写真も撮ってもらえた。彼女の顔は来た時よりもすがすがしそうに見えた。次の日、私とだんなはデンバーに戻った。そういえば、今年のアバランチの練習、まだ一回も見ていないことに気が付いた。私は自他共に認めるミーハーなのだから、ミーハーはミーハーなりにかけがえのない思い出をもっと作らなきゃ、よぉ~し、ホッケーママ、次のアバランチの練習、見に行くぞ~。。。そんなふうに思えたセントルイス旅行だった。。。亀スプリントでやっとゲットしたカリヤのサイン入りパック(↓)
2008年01月31日
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アバランチの練習場の駐車場には必ずと言っていいほど10数人のファンが選手が出てくるのをひたすら待っている。待っていたって、A級スター、ジョーサキックやライアンスミスが出てくる確率のほうが少ないのだが、0.1パーセントの確率を信じてファンはサインや写真をもらえるように、寒さにこらえ1時間、2時間と駐車場の前で待ち続けるのだ。 アバランチ側もファンがいることを認識し、セキュリティーの親父が駐車場の中にいるし、出口は2つあり、一つはサインしたくない選手がスッと出て行けるようにファンは立ち入り禁止になっているゲートと、黒い幕が張られていて、どの選手がでてくるか、なかなかわからないようにしてあるゲートがある。私達はこの、黒幕ゲート前でただひたすらお気に入り選手が出てきてくれるのを祈りながら今か、今かと、興奮を高めるのだった。それに、何度も行くとセキュリティーの人と顔なじみになって、いろんな裏話も聞けたりするのでファンは寒い出待ちも苦にならなくなったりする。 黒幕付きゲート(↓) そんなファン同士が顔見知りにもなって、仲良く和みながら前日の試合の話やお気に入りの選手の話に花が咲くのもなかなか楽しいものなのだ。 車の中にいるのは、滅多にお目にかかれないであろう選手、ライアンスミス(↓) ほとんどいつも出てきてくれる、JMライルズ(↓)コロラド以外で出待ちなんかしたことのない私はセントルイスも同じようなものなのだろう、と高を括っていた。私とマダムH さんはソワソワしながら駐車場のほうへと向かった。ところが、さすがにゲートすらあれど、黒幕など張っていず、丸見え状態。駐車場の中にセキュリティらしき親父もいない。しかも、何がすごいって、、、 ファンが人っ子一人待っていない!! 私達はその駐車場のゲートを動物園にいるおサルさんのごとく行ったり来たりしながら、なぜ、ファンが出待ちしていないのか不思議でならなかった。そして、こうして出待ちしている私達のほうがヘンなんじゃないか、と思わずにいられなかった。しばらくすると、アウトレットモールのセキュリティが車で駐車場の周りを見回っているのに気付いた。とりあえず、出待ちしてもいいのかいけないのかだけでも彼女なら知っているだろうから聞いてみよう、ということになり、私はゆっくり巡回しているその車に近寄って尋ねてみる事にした。「すみませ~ん、ここでセントルイスブルースの選手を出待ちしててもいいんでしょうか?」そのおばちゃんは気のよさげな笑顔すら見せてくれたものの、「さぁ~ね~」と首をかしげただけでその場を去っていったのだった。(仕事しろ~おばちゃ~ん、、、汗)「さぁ~ね~」と言われただけで、やっぱり待っていていいのかよくないのかわからないまま、私達はそのゲートを行き来しながら時間を潰した。と、すると、向こうのほうから親父が2人、駐車場に向かってくるではないかっ!やっぱりっ!出待ちはセントルイスでもやってるんだ!私達はやっとファンらしきその親父達と出待ちできることを喜んだ。(?)私はその親父に近寄り、「ここで選手を待っていたらサインとか、写真とか撮れるんですよね?」と聞いてみた。そのうちの一人の親父が「サイン?お前、サインが欲しいのか?お~そんなのいつだってくれるぜ~ぃ」と答えた。その答え方といい、そのアクセントのある話し方といい、一瞬、モントリオールの「イェ~イェ~バス、ゴー、ディス、ホテ~ル」のおばちゃんを彷彿さたのでちょっと怪しいかも~とは思ったものの、どうやら出待ちはしてもオーケーらしい、と言う事はとりあえずわかったのでマダムHさんとも胸を撫で下ろして選手を待つ事ができた。しばらくして、誰やら選手らしきヒトが出てきた。親父は急に私達に優しく大声で「ほら、こいつはルーキーなんだぜ、お前達、サインがいるんだろ?え?サイン?」...私もマダムHさんも戸惑うしかなかった。。。。それもその筈、私はこのチームの選手(カリヤとハイノ以外)は顔だけ見たって誰が誰なのかさっぱりわからないからだ。さすがに大好きなアバランチの選手はプログラムやメディアガイドなどを舐めるように見渡して顔も名前も番号も覚えようと努力はするが、セントルイスに来るにあたって、そういう下調べ(?)すらもしていなかった。選手を目の前にさすがに「いや、どこのどなたかわからないアナタからサインは要りません」とは言えないので仕方なく、「じゃあ、写真だけ、撮らせて下さい」とお願いして、彼の写真だけ撮ることにした。その選手(らしき)キッドははにかみながら写真に応じてくれ、「ありがとう」と私が言ったその時だった。ファンだと信じていた、その親父二人は堂々とその選手(らしき)キッドの車の中に入り、なんと、 一緒に帰って行ったのだった!!! あっけに取られた私達は仕方ないので(?)その親父は選手(らしき)キッドの家族かなんかだということにしておくことにした。 選手らしきキッド(↓) 、、、、と、いうことは、やっぱり出待ちは私達二人だけ、となる。(涙)私「これって、毎日誰もサイン貰いに来ないんだろうか?」マダム Hさん「どうなんでしょうね~」私「今まで両手に花だったハイノにとっちゃ~哀しくて仕方ない光景だよね~」マダムHさん「トレードされた次の日、これからはセントルイスのガールズをゲットするぜ~って張り切って駐車場に出てみたらこれだった、って唖然としたでしょうね~」私「もしハイノが出てきたら、言ってやろうか~?今やコロラドではライルズが全ガールズをあなたのかわりに制覇してますよ~って。」マダムHさん「泣き崩れるでしょうね~きっと」 と、大笑いしたものの、本気で私はこの出待ちが成功するのか心配になってきた。なんだかだ出待ちを始めてかなり時間も経っていた。。。。
2008年01月31日
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さて、翌日、約束どおりマダムHさんとホテルのロビーで待ち合わせをし、車に乗り込んでセントルイスブルースの練習場へと向かった。練習場はなんと、アウトレットモールの中にあった。アバランチでは考えられないな~と思いながら入っていくと、さすがに祝日だというだけあって、練習を見に来ているファンはかなりいた。しかも、アバランチの練習場とはちがい、なんと、グラス越しに練習を見れるのでファンとしてはたまらない。(その昔、アバランチもコロラドスプリング(我が家から車で1時間半。涙)にある、オリンピックアイスを使っていた時はちゃんとグラス越しに見れたのだが、今は「選手の迷惑にならないように」と2階からしか拝めない。(涙)だから、写真もこんなもの(↓)しか撮れない日もある。(←それはカメラマンの腕がないだけ?)私はイソイソとカメラを取り出して早速昨日見たバックアップゴーリーをカメラに収めようと撮り始めた。お~なかなかいいポジションしてるじゃん~お~なかなかよろしいな~なんて思っていたのも束の間、彼は急に偉そうな格好をしたり、練習なんて嫌だ~と駄々をこねる子供のような素振りをし始めた。 バックアップにしては偉そうな態度、なんか、これって昔の我がパトリックワーを彷彿させる姿だわ~などマダムHさんとも話していたのだが、横にいた気のよさそうなおばさんも私達に「怠けゴーリーよね~」なんて微笑んできたので、やっぱり私達の思い過ごしじゃないのか、そんな態度取っててコーチに怒られないか余計な心配もしたのだった。そんな時だった、パックが私の耳元にバーンッとグラスに当たったのだった。思わず亀が首をすくめるような格好をしてしまった私の後ろで笑い声が聞こえた。なんと、その怠けゴーリーが笑っているではないか。近寄ってきた時思わず写真を撮ろうとしたら、ファンサービスも旺盛でニッコリ微笑んだのでますます私はうれしくなってしまった。元アバランチの選手でセントルイスにいるのはカリヤともう一人、超男前ハイノがいる。さすがに彼の写真は何枚も撮ってしまった。彼はファンにとても優しく、コロラドではレディースキラーというあだ名を付けられるほど女のファンをメロメロにしたのだった。練習が終わるとルーキーでもないのに毎回必ずサインに応じてくれたり、写真を喜んで一緒に撮ってくれたりしたのも彼だった。彼がトレードされた時アバランチ、特に女性ファンのハートは壊れてしまい泣き崩れた例も少なくないと聞いている。男前ハイノ (↓)さて、ここのスターターゴーリー、レガシーは元デトロイトレッドウィングス、宿敵中の宿敵のゴーリーだったこともあり、そんなにかわいくもないので(←とっても失礼!マダムHさんがアンパンマンと名付けたくらいだ。)ま、一応彼の写真も撮っておこうかね~とたまたまレガシーとバックアップが2人並んだ時に写真を撮ったのだが、そこで大発見したのだった。なんと、レガシーがつけているマスクの後ろがスヌーピーとブタちゃんっ!かっ!かわいいっ!!!スヌーピーは私の大好きなキャラクター。それがゴーリーマスクの後ろについてあるっ!うわっ、レガシーって結構かわいい一面があったのねっ!(←宿敵中の宿敵だったんじゃなかったのか?)と、一挙に人気度アップ~(←単純~)ところが、その後のゲーム、カルグリー戦でわかったことなのだが、実は私がバックアップと思って写真を撮り続けていたのは実はレガシー、そして、スヌーピーマスクは私の本命(!?)バックアップだったのだ。ちなみにレガシーのマスクの後ろは「Breast Cancer Awareness」のピンクのリボンだった。よくは知らないが、その真ん中に「Mom」と書かれてあるので、多分レガシーのお母さんが乳がんで戦われておられるのか、亡くなられたのか、なのだと思う。そんなマスクを見てしまうと、ちょっぴりしんみりしてしまう。。。でも、なるほど、レガシーが偉そうな態度を取って、ファンサービスも旺盛だったのか、と納得がいった。ちょっと人気度が上がってしまっていたから引き返すこともできず(?)今や「Mr.アンパンマン」と、それなりに好きなほうゴーリーに入れてあげることにした。(ちなみに嫌いなほうゴーリーはハシェック、ベルホァ~などなど)バックアップキッドはトゥイブネンという子で、まだまだ27歳、ピチピチボーイだった。名前から察するところフィンランドの子らしい。う~かわいいんだってば。セントルイスにもマイフェイバレットができたところで、そろそろ練習も終わりのほうになった。カリヤは誰よりも早く練習予定時間15分前にはもうロッカールームへと引き上げていた。私達も、サインもらえるようにパックだけでも買っておくか、と練習場の中にあるお店でパックを手に入れ、本来の目的である、出待ちへと心を引き締め(?)外へ出たのだった。。。
2008年01月30日
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10月はそんなこんなで、山あり谷ありだったが、私の周りは妙に浮き足立っていた。それもそのはず、いっつも最下位のコロラドロッキーズが、なんと歴史上初のファイナル12試合のうち、11試合全勝、成績が同じだったサンディエゴとのワイルドカード「1デイプレイオフ」(15年アメリカで住んでいるが、1デイプレイオフを見たのはこれが初めて。)で、なんと勝ってしまい1995年以来のコロラドプレイオフ突入となったからである。こんな時、私はこの街がもっと好きになってしまう。昨日まで、挨拶さえ交わさなかったような人とでさえ、「今年のロッキーズは。。。」とまるで昔からの友人かのように話す事ができたり、ロッキーズの旗やステッカーを貼った車が通るとクラクションを鳴らして「レッツゴーロッキーズ!」と応対したり、コミュニティが急に大接近するのだ。いつもなら、物静かな私の大好きな獣医さんでさえ、このときばかりは身振り手振りで、いかにショートスタッフのトゥロスキーが素晴らしいキャッチをしたかを説明してくれたくらいである。(気ままの鍼治療にも関わらず、私達は気ままの話はすっかりそっちのけだった。大汗)そんな時、一通のメールが日本から届いた。メールはしょっちゅう交換していたが、4年も会っていなかった、マダムHさんからだった。マダムHさんはホッケー選手で、たった一年だったが、我がコロラドアバランチにも所属した、「ポールカリヤ」を愛してやまない人だった。彼は半分日本人で、とってもきゃしゃな選手だが、とにかくスケートが信じられないくらい早く、しかも素晴らしいパックハンドリングとリストショットをする選手だ。マダムHさんは当時コロラドに所属していた彼を追って、デンバーに来られた時に私と知り合った。これがマダムHさんのハートを掴んだポールカリヤ(↓)メールには「突然ですが、来月にSTLに観戦旅行に行こうかと考えています。休みがあまり取れないので、11月23日と25日の2試合を観戦する3泊5日の強行軍です。もし、よろしければ、セントルイスでの観戦旅行にお付き合いいただけないでしょうか?」とあった。私はしばらくそのメールをぼんやり見つめながら、会えないかもしれないアービーに会いにモントリオールに行った事を思い出していた。。。幸いにもミズーリ州、セントルイスにはだんなの大親友RDが住んでいる。私はだんなの機嫌のいい日を選んでちょっと聞いてみた。「ねぇ、サンクスギビングの後、RDに会いに行かない?」と。だんなは「急に、どうしたんだ?祝日は何もかも高いし、めちゃ混みだから旅行はしない、って言ってたのは君だったじゃないか?」と問い返してきた。だから、素直に言った。マダムHさんの事情、そして、彼女にとって、これはもしかして、最後のチャンスでカリヤに会えるかもしれないこと。だんなが私をモントリオールに行かせてくれたおかげで、とてつもない思い出を得ることができたこと。。。サンクスギビングでターキーをたらふく食べた翌日明朝、私達は飛行場へとむかった。飛行機は時間通りに発ち、私達は無事セントルイスに辿り着いた。だんなは以前に来た事があるが、私には初めてのセントルイスだった。私達はその時点ですでに空腹だったのでホテルに着いたらまず何か食べようと決めていた。ところが、ホテルに着き、チェックインしようとしたが、前にいたおばちゃんがどうやら文句を言っていて、マネージャーとフロント係りはそのおばちゃんの対処に必死になっていた。私もだんなも「またくだらないことでキーキー言ってるんだろうね~」と最初は思っていたのだが、これがまたしつこい。5分経ち、まだそのおばちゃんはギャ-ギャー言っている。これはマネージャーの対応が下手なんだ、と私達は思い始める。10分経ち、そのおばちゃんと家族らしき人達が群がって家族会議を始める。私たちのお腹はグルグルキューキュー言っている。15分経ち、ついにそのおばちゃんと一同が立ち去った。私達がやっと何か食べれる、とうれしくなった、その時だった。どこから現れたのか、2人の男性がスッとフロント係りに抜け駆けしたのだ!!!しかも、フロント係りは私たちがずっと並んで待っていたというのを絶対知っていたはずだというのに!!!だんなはキレた。私のお腹もキレた。2人とも寡黙になっていた。ついに私たちがチェックインすることになり、だんなは開口一言、フロント係りに聞こえるように「次回は違うホテルに泊まろう。」と私に言った。フロント係りは真っ青になってだんなに泣きすがった(?)が、彼は「カギだけくれればいいから」と言って取り次がなかった。(ちなみにこんな態度をとるのは私はしょっちゅうだが、彼は滅多にしない。)ー今日の教訓ー「お腹をすかせたお客様を怒らせないべし」ムスっとした顔をした2人は部屋に入り、服を着替えてやっとご飯を食べる所までこぎつけた。ところが。。。ダウンタウンと言えど、セントルイスはコロラドに比べ、とても小さかった。レストランもポツン、ポツンとしかなかった。私はもう、泣きそうになっていた。何ブロックか歩いたところでやっと、バーベキューのお店を見つけた。カンサスに行った時、バーベキューがやたらおいしかったのを思い出し、2人同意の上そのお店に入った。お店はどちらかと言うとファーストフードっぽいお店で、メニューを見ても、あんまり大したことないのかな、と思わせるような雰囲気だった。お店の姉ちゃんは私たちににこやかに挨拶をし、飲み物のオーダーを取った。セントルイスと言えばバドワイザー。(バドワイザーを作った最初の州)私はまずは到着祝いに、とバドライトを頼んだが、姉ちゃんは「ごめんね~、このお店、オープンしたばかりでお酒のライセンス、今取ろうとしてるの。」と申し訳なさそうに答えた。がっくりしながら、私はレモネード、だんなはアイスティーを頼んだ。リブ、ソーセージ、ハム、ビーンズ、ダーティライス、コールスローと、さすがファストフードっぽさのあるこのお店、あっという間にテーブルは食べ物で一杯になった。しかも、味はとびきりおいしく、だんなも私も有頂天になりながらむさぼりついた。お店の姉ちゃんは飲み物のお代わりを持ってきてくれ味はどうかと聞いてきた。私達は口いっぱいに食べ物をほおばりながら「んまい、んまい」と答えた。やっとお腹が一杯になって、初めて気が付いた。私達は4人前くらいオーダーしていたことに。。。(大汗)私達は残りをホテルに持って帰ろうと姉ちゃんを呼び止め、ボックスをもらうと、「お腹、空いてたのね~」と笑ったのでだんなが自分達はコロラドから来て、早朝から何も食べていなかったこと、ホテルのチェックインに手間取ってしまった事などを彼女に話した。(が、もうその時点でおいしいものを食べれた彼はとてもフレンドリーに、おもしろおかしく伝えていた。)ー今日の教訓ー「怒っているお客様には手早くおいしいものを食べさせるべし」お店のお姉ちゃんはチェックを持ってくるため、またレジに戻った。するとなんと私たちの席に店長らしき人がやってきた。「バドライト、用意できなくてすみません、お味はいかがでしたか?」と聞いてきたのでまた、「んまかった、んまかった」とお腹をたたいて見せた。何も、店長が出てきて誤らなくてもいいのにね~とか話していると姉ちゃんは「せっかくコロラドから来てくれた早々、大変だったわね。これ、店長からよ。」とチェックをくれた。チェックには飲み物が代償された上、20パーセントもディスカウントされた金額が載っていた。だんなも私も大喜びでお礼を言うと「この後のセントルイスでの滞在が素晴らしいものになりますように。」と言ってくれた。ー今日の教訓ー「レストランは見た目で判断しないべし」ホテルへ戻りながら、だんなは以前来た時に彼の友人RDから聞いた色々なセントルイス話をしてくれた。ホテル前にある大きなアーチはセントルイスがアメリカのゲートウェイを象徴するものだとか、ミシシッピーリバーを超えるとイリノイ州になる、など。。。有名なアーチ(↓)その中でもおもしろかったのが、昔、セントルイス市民がカジノを作りたかったが州の法律上が地上にはカジノを作ってはいけないことになっていた。そこで市民は考えた。ミシシッピーリバー沿いに船を作り、その船を岸に乗せ、船の中にカジノを作ったのだった。地上ではなく、海上だから、文句なし、ってことだ。そしてその船を囲んでホテルを作り、立派なカジノエリアができた、というわけ。めでたくできた海上カジノとホテル(↓)またアメリカのミッドウェストーミズーリ、カンサス、サウスダコタ、イリノイ、アイオワ、ノースダコタ、ミネソタ、ミシガン等ーはコロラド(ウェストコースト)と違い、何代も家族が住み着いている、いわゆるルーツ(根)型である。(コロラドはゴールドラッシュ時代に夢の州と言われ、人々が一攫千金を求めてやってきていた名残からか、今もまだ、第二のチャンスを求めて様々な州から移り住む人が多い。)だから、「どこそこの、誰々さんとこのじぃちゃんとうちのばぁちゃんが、あの時こんなことがあった」とかっていう話は日常茶飯事ならしい。ミッドウェストに住む人々がとても人懐こく、気さくで優しいのはそこから来ているのだろう、とのことだった。私はその話を聞いて、昔、住んでいた大阪の下町を思い出していた。ホテルに戻り、マダムHさんから電話が入ったのは試合が始まる30分くらい前のことだった。久しぶりに聞く彼女の声は長旅にも負けず、元気そうで安心した。私とだんなは歩いてそんなに遠くない彼女のホテルに向かって歩き始めたが、コロラドと違い、ミシシッピーリバーがすぐ近くにある州なだけあって、凍てつくような寒さを感じ、歩く速度も速まった。ロビーに着くとすぐに、私はマダムHさんにバッタリ出会った。二人とも、声を合わせて「あ」とだけ言ってしばらく言葉が続かなかった。とりあえず軽く挨拶だけしてから早速試合を見に行かなければと、3人で揃ってアリーナへと向かった。ホッケー観戦はセントルイスでは私もだんなも初めての事だったが、私はマダムHさんと話しながら楽しく過ごせたし、私達の後ろに座っていたおばちゃんが大のファンで、シーズンチケットホルダーでもあり、数々のファンならではの楽しいお話を聞かせてくださったので、みんなの気持ちを和ませてくれた。相手チームはバンクーバーカヌックス、アバランチファンの私としては宿敵チームなので、心置きなくセントルイスブルースを応援することができた。日本からわざわざセントルイスまで駆けつけたマダムHさんの応援が届いたのか、大好きなカリヤがファーストピリオドでゴールを決めたのをはじめ、その日のセントルイスはとてもいい試合をして私達を喜ばせた。しかも、ゴーリー好きの私にはうれしくなった理由もあった。バンクーバーのゴーリーは今やNHLでは最強と言われているゴーリーなのに対し、セントルイスはバックアップゴーリーを使ったのだ。しかも、そのゴーリーは見事に1点しかスコアさせずにチームを勝利へと導いたのだった。いい試合が見れたね~と大喜びでマダムHさんのホテルにあるバーで私はすっかり酔っ払い、元気に明日は練習を見に行く事を約束してだんなとフラリフラリと自分達のホテルへと帰ったのだった。。。。
2008年01月14日
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