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シャム柄の猫とシャム猫の違い
日本でこんなに生粋のシャム猫がいなくなった原因と言うのはポインテッド(シャム柄)で青い目ならシャム猫だという認識の人が多かったからです。 ポインテッドとは茶トラや鯖トラ、三毛と同じく毛の色柄の名称であって、特定の純血種であることを証明するマークではありません。 日本では一時期、犬はスピッツ、猫はシャム猫と言われた程、シャム猫が大流行していた時期がありました。 当時は純血種でも猫はお出入り自由でしたから、シャム猫の血はすぐに野良猫達に伝わり、今、お外にいる日本猫系MIXの猫ちゃん達の約1/4の子達がポインテッド因子を持っているんです。 したがって、見た目はポインテッドの猫でなくても適当なペアーを拾ってきて交配させたらポインテッドの子猫はかなりの確立で生まれます。 ポインテッド因子は厳密に言えば劣勢因子なんですが、(その証拠に両親猫から一個ずつ受け継いで二個揃わないとポインテッドにはなりません) 遺伝する強さは強いようで、先祖にシャムがいると何代もポインテッドの子が生まれなくても、因子だけは隠し持ってるケースが多いんです。 そしてひょんな組み合わせで、いかにも雑種という感じの両親猫からポインテッドで青い目の猫が生まれるのです。 ポインテッドで青い目の猫がシャムだと思っている人はそれを見て、雑種の猫からシャム猫が生まれると思ってるわけです。 その結果、シャム猫=雑種→ブリーダーから買わなくても手に入る猫と一般の方々の認識はなっていったわけです。また、日本が経済的に高度成長期を迎え、集合住宅に住む人が増えるなど住環境が変化したことも、大きなダミ声で鳴くシャム猫が敬遠されるようになった要因かもしれません。 それで生粋の丸顔シャムを作っていたブリーダー達は、いくら猫を作っても需要がなくなってしまい止めていってしまいました。 そして日本から純粋な血統のシャム猫がほとんどいなくなってしまいました。 反対にそういう風に雑種から生まれたポインテッドでもシャムだと思ってる方は、お嫁さんや婿殿にもシャムをと、やはりどこかの雑種から生まれたポインテッドの猫をもらって来てシャム同士のペアーとして自家交配します。 両親猫がポインテッドなら子猫は必ずポインテッドで生まれます。 そのポインテッドの子猫達にも、やはりポインテッドの交配相手を探してくれば、また、ポインテッドの子猫しか生まれませんから、もう、誰もシャムだとしか思わない(ToT) こういう子達がペットショップでは立派にシャム猫として売られてるわけですよ。 今、巷に流通している丸顔のシャムはみんなこういう子達だと思います。 シャム猫のようにポインテッドで青い目をしているでしょうが、シャム柄のミックス猫であってシャム猫ではないのです。 先祖が代々わかっていれば、血統書だって作れるでしょう。 血統書はその猫の家系図で、猫の純血性を保証するものではありませんから。 今、また少しずつブリーディングされるようになった純粋なシャム猫達は、かつての一大シャム猫ブームだった頃のシャム猫の直接の子孫ではありません。海外のブリーダーの手によって新しいスタイルに変化した猫が近年日本に輸入されて少しずつ増えつつあるのです。 また、それらの猫達は外見のスタイルがかつてのシャム猫と変わっただけでなく、性格も穏やかで鳴き声も小さくなりました。 シャム猫の性格 タイプや色が違えども、変わらないのがこの猫の性格です。 今まで、色々なシャム猫を飼いましたが、「気まぐれで素っ気ない」飼い主はご飯だけ黙って出してくれれば良いのというような猫は一匹もいませんでした。シャム猫好き共通の見解としては、どちらかというと猫というより犬に近い性格と言えます。 アメリカではシャム猫のことを「Doggy Cat」つまり犬猫と呼んでいるぐらいです。 無視したり、かまってもらえない状況が続くと神経性の拒食症などになったりするほどの淋しがり屋です。 陽気でおしゃべり・人なつこく・甘えんぼです。 喜怒哀楽や好き嫌いの反応がハッキリしているので、「何考えてるのかしら?」と悩むようなことは無いでしょう。 呼べば必ず返事をしながら走って来ます。(もっとも呼ばなければならないほど人から離れた所にいることは滅多にありませんが・・・) 話し掛けると必ず返事をします。それだけではなく、話掛けなくても自分から言いたいことがあると、人に向かって猫語で気が済むまでおしゃべりしてます。(これはお腹が空いたとか、トイレをきれいにして欲しいなどの生理的欲求が無くてもしているので、やはりおしゃべりとしか言いようがありません。) 大変寒がりのためか、必ず人のそばの暖かい所もしくは人そのものの上に居座ります。したがって座っていれば膝の上、立っていれば肩の上、横になったらお腹の上にいるものくらいに思って下さい。 またとても頭の良い猫でおだててその気にさえすれば、お手やお座りなどは簡単にマスターします。自分の名前も半日位で覚えます。トイレや爪研ぎの躾も簡単です。(というよりしなくても大丈夫!) 人に遊んでもらうのが大好きで、自主的におもちゃなどをくわえて来て遊びを催促します。投げたおもちゃをくわえて持ってくるくらいのことは朝飯前です。 社交的なので来客やドライブなども大好きです。 人と一緒の時に全神経を傾けて甘えるせいか、お留守番の際はひたすら眠っているようで、子猫の「箸が転んでもじゃれる」時期を過ぎればお部屋を荒らすようなこともありません。 純血性と性格との相互関係 別に私は純血種至上主義者じゃありませんので、MIXの猫ちゃんを否定する気はまったくないのですが、ブリーダーとしてはそういう曖昧な部分は許されないと思っています。 それでCFAのシャムブリーダーとしてシャムの性格を考えた時に思ったことを。 いくら外見がポインテッドで青い目でも、やはりその猫の性格にはMIXであれば、MIXされてる猫種の特徴が出ます。 純血のシャム猫(ピュアサイアミーズ)が丸顔だろうがとんがった顔をしていようが例外なくシャム猫特有の甘ったれた性格なのは、まったく他の猫種の血が入っていないからです。 ヒマラヤンのようにシャム×ペルシャで作り出された猫種ですと、シャムみたいに甘ったれな子もいればペルシャのようにちょっと人間に距離を置くような感じの子もいるとか、あるいは一匹の子の性格にその両方が混在している感じだったりと、同じヒマラヤンなのに、かなり性格がまちまちなんですね。 それを普通は個体差と言っていますが、本当はそういう理由なんだと思います。 シャム猫が好きな人はその外見の特徴も愛しているでしょうが、なによりあの甘ったれでお喋りで陽気なお調子モンの性格をより深く愛している場合が多いでしょう? だからそういうシャム猫好きな人には、丸顔だろうがとんがり顔だろうが、ピュアーサイアミーズ(100%シャム血統)を探されたほうが良いとアドバイスします。 単なるポインテッドで青い目の子だと全然シャム猫らしくない性格の猫ちゃんの場合もあるからです。 最近、丸顔のピュアサイアミーズが日本では繁殖されていないので、MIXでポインテッドのシャム似の猫ちゃんを飼おうかと思われている方からよくご相談をいただきます。 大抵のご質問内容は「その子がピュアサイアミーズとどれぐらい性格が違うと思うか?」とのことなんですが、これはその子にどれぐらいの割合でシャム猫の血が入っているかによって、かなり違いがあると思います。 しかし、トンキニーズやヒマラヤン、バーマンなどの他のポインテッドで青い目の猫種の猫とシャム猫の性格が違うぐらい、MIXのシャム似の子とピュアサイアミーズは性格が違うと思っていた方が良いと思いますとお返事しています。 |