その猫ちゃんとどう暮らす?

私が子猫を選ぶ時のポイント

3、将来ショーに出したい、とか、一回でも子猫の顔が見てみたいなら?


自分はこれからどんなふうにその猫ちゃんと暮らしていこうと思っているのでしょう?
これは最終的にどの子を選ぶかを決める時にとても重要なことだと思います。
一番はっきりさせた方が良いのは、そのお気に入りの子と楽しく一緒に暮らしていきたいだけなのか、特定の猫種を選んでいずれ繁殖までしたいと考えているのかということです。
ペットとして一緒に暮らしたいだけなら、猫種を問わず健康で可愛いと思える子を探せば良いと思います。この場合はその子をいずれ避妊・去勢して上げた方が、自分にもその子にも良い点が多いと思います。
しかし、特定の猫種を繁殖までするつもりなら、健康なだけでなくもっと色々な点を考えて探さなければなりません。
猫には予防接種で防げない病気があるので、感染を防ぐためによそのお家の子と交配させるのは条件的に難しいのです。ですから、いずれは男の子と女の子のペアーで飼うことを検討しなければならないです。自分の住環境に将来それだけの余裕があるのかも重要です。
さらに自分自身がショー活動を含めて、その猫種について色々勉強していかなければならないことがたくさん出てくるでしょう。繁殖を考えて選んだ子を繁殖させずに暮らすことは可能ですが、その反対に繁殖を考えずに選んだ子を繁殖させるというのはかなり問題があると思います。同じ猫種の♂と♀がいるから交配するというのではあまりに安易で無責任です。自分自身がどういうブリーダーさんから子猫を迎えたいかを考えて繁殖させる以上は自分がそういう立場になれるように努力するべきだと思います。
素人の人がいきなり子猫だけを見て繁殖に適した子猫を選ぶのは容易ではありません。それなら見てわかる範囲の情報で最上と思える子を迎えるしかありません。それには最初からTICAやCFAの登録ナンバーのある優秀血統な子猫ちゃんを選びましょう。そういう血統の子ならそうでない子より繁殖に適した優秀なタイプの猫に育つ可能性が高いからです。そうでない子を選ぶなら、その時点で将来その子の子孫を望むことはあきらめ必ず、避妊・去勢をして飼いましょう。
今はねずみの駆除の為に、菓子折りのお礼で子猫を引き取ってくれる人がたくさんいる時代ではありません。
ブリーディングとは選択交配することですから、ペットタイプの子には子孫を残させないという原点のもとに、猫のスタイルを進化させてきたわけです。私は単なる細身猫好きの立場としてはシャム猫やオリエンタルSHが増えることには大賛成ですが、ブリーダーとしてはペットタイプの子の増産に荷担することも賛成することもできません。

実は、私には自費で猫のボランティアをしている知人がいます。野良猫に餌付けをして捕獲し、避妊去勢して、人懐こい子やすでに生まれてしまった子猫は里子に出す活動をしています。また、健康状態の悪い猫には獣医さんでの治療を受けさせています。引き取り手のない老齢の猫などは自分で自宅に保護しています。その知人が、「ちゃんとしたブリーダーさんが増えて、綺麗な猫を正しく飼ってくれる人が増えれば、こういう不幸な猫は減って行くのよ。よく、純血種の猫だって捨てられてるって言う人がいるけど、捨てられてる子はチョット見は純血種に見えても間違いなく雑種か、純血種でもひどいペットタイプの子ぐらいよ。本当にショーに出せるような綺麗な猫は迷子になることはあっても絶対捨てられてたりしないのよ。それにもーし、そういう綺麗な子が捨てられてたとしてもすぐに里親が見つかるわ。だから、あんたしっかり頑張ってね!」と言ってました。

そういう現実があって、不幸な子が増えないように、私はこの子は繁殖に値するタイプですと評価されなかった子はブリーディングしてはいけない、ペットタイプの子を増産してはいけないと思っているのであって、別に純血猫やタイトルのある猫至上主義者なわけではありません。どんな猫ちゃんでも猫の命の重さに違いがあるわけではありません。一頭でも不幸な猫ちゃんが少なくなると良いと思っています。
そのためには人間の適切なバースコントロールが必要なのです。

繁殖を考えたりブリーダーになりたいわけでなくても、猫カタログに出ているような綺麗な猫ちゃんと暮らしたいと考える人もいると思います。それはそれでとても良いことだと思います。キャットショーには避妊・去勢した猫ちゃんが出られる部門がありますから、一緒にキャットショーに行って親ばか猫自慢をすることが可能ですよん♪

いずれにしても最初からお迎えする猫ちゃんとどんな暮らしがしたいのかを明確にしてブリーダーさんに相談されると良いと思います。


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