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2004年03月21日
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結婚してから実家へ行き、泊まる事は無かった、先生の仕事を持っていて忙しくしていたし、近くに住んでいたので、訪問しても泊まる必要は無かった。 なにより主人を独り置いて、家を留守にする気にもなれなかった。
長女の姉は出産の時には帰ってきて、実家のホームドクターの先生のところで出産し、実家には長居をした。 姉は私たちがまだ居たこともあり、又、母の良いお話し相手でもあって、子供を連れて実家によく来ていたのだ。 
次女の姉は新幹線に乗って実家へ来るので学校の夏休み,お正月休みなどのときに子供を連れて夫である義兄も来て家族でしばらくの間滞在した。 娘の頃は、父が一番かわいがった姉であったが、父に性格があまりによく似ていて長く滞在しているうちには衝突もあったようだ。  姉は私に父のことで愚痴っている事もあった。

実家は特にお正月とお盆のときは二人の姉たちの家族と、私と主人も加わってとても賑やかであった。 
以前は厳しかった父が、この頃には私たち姉妹とその家族を歓待してくれた。  
父は「こうしてみんなで出来るのも、親が元気で居るうちだけだろうからなあ」と言って、自分で気が向くと、浅草のまつき、の肉屋で神戸牛をたくさん買ってくるのだった。 
皆で、父に連れられて、外食で出かけたこともあった。 それは今まで見たことの無い、父の顔だった。 娘の数だけ、息子が出来て、嬉しかったのだろう。 私が父の愛を感じたのはこの頃からだった。



父は自身の哲学を持っていた。 その自分の信じる信念のもと勤勉、努力、節約で仕事に励んだ。 自分自身にも厳しかったが、母や私たち子供たちにも厳しすぎるほどだった。
そんな父に口答えはしないで、ただ、はいはい、と母は従って父を支え、家庭を守ってきた。
私たち姉妹はそんな母を見て育ち、父のような人は結婚相手にはしたくないとさえ思ったのです。 姉妹三人で、どうゆう男性が夫としていい人なのか、と話すことがあったが三人とも父は失格だ、としたのです。  そんな父ですが、従業員を大切にしていた、職人さんたちは父の気性を知ったその上で、働いてくれた。 父の会社の経営は順調に行き、初代にして、その土台は硬く築かれた。

成功者である父は、娘達の夫である義子息たちに,自分の信念を聞かせたものです。 特に小林とは話が合って、よく話し込んで、仕事のこと、財産形成のこと、目的を持ってすれば何事も、なせばなるのだ、と教えられた。 主人も「お父さんは立派な人だ」と言って嬉しく聴いたものです。

晩年父は私と母の前で「私は我がまま者で、おみよ(母)には苦労をかけたなあ」と言った。 又私だけのとき「お兄さんがいるが、娘はお前だけになってしまった、お母さんのことは、よろしく頼むぞ」と言って頭を下げた、その頃母は痴呆が出始めていた。 
父は80歳で亡くなった。
遺体で横たわる父の足元に伏して、私は号泣した。
勤勉で努力家の父だった。 愛しても愛しても止まない、私の大切な父だった。


  雨ニモ負ケズ

  雨ニモマケズ

  雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
  丈夫ナカラダヲモチ
  欲ハナク
  決シテ瞋(いか)ラズ
  イツモシズカニワラッテヰル

  味噌ト少シノ野菜ヲ食ベ
  アラユルコトヲ
  ジブンヲカンジョウニ入レズニ
  ヨクミキキシワカリ
  ソシテワスレズ
  野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
  小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
  東ニ病気ノコドモアレバ
  行ッテ看病シテヤリ
  西ニツカレタ母アレバ
  行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
  南ニ死ニサウナ人アレバ
  行ッテコワガラナクテモイイトイヒ
  北ニケンクヮヤソショウガアレバ
  ツマラナイカラヤメロトイヒ
  ヒデリノトキハナミダヲナガシ
  サムサノナツハオロオロアルキ
  ミンナニデクノボートヨバレ
  ホメラレモセズ
  クニモサレズ
  サウイフモノニ
  ワタシハ
  ナリタイ

  宮沢賢治





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最終更新日  2004年03月21日 19時48分39秒
コメント(10) | コメントを書く


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Re:父と娘(03/21)  
こんにちは

セツブンソウはおっしゃるとおり、きんぽうげ科の多年草です。
クリスマスローズも同じ科です。
セツブンソウも花がほぼ終わり、タネが出来始めています。タネからもよく発芽します。 (2004年03月21日 14時35分24秒)

Re:父と娘(03/21)  
musameji  さん
ご訪問ありがとうございます。

昔の、小津監督や木下監督の松竹の映画のような、お育ちの日記ですね。
私の家も、ご飯粒を残すとうるさい父でした。
ただし、味噌汁にジャガイモやサツマイモが具だと残すのです。「戦争中を思い出すから嫌なのでしょう」と母は言っていましたが・・。
ムギを混ぜたご飯も時々でしたが、お米だけの時には、ギシャリっていうんだぞと言って嬉しそうでした。
キンメダイの煮付けが好物で、今でも、母がキンメダイの料理をすると、父のことを話題にします。

lovelyさんの文章で、昔のことを思い出しました。
ありがとうございました。 (2004年03月21日 18時51分21秒)

Re:父と娘(03/21)  
茶茶子  さん
良いお父さんだったんですね。うらやましいです。

次女のお姉さんはお父さんより早く亡くなったんですか。いろいろあるものですね。 (2004年03月21日 19時35分29秒)

Re:父と娘(03/21)  
楓葉3  さん
質実剛健、勤倹実直なお父様でいらしたのですね。
やっぱり愛してらしたのね。家族が揃われて、そのお幸せぶりが伝わってくるようです。   (2004年03月21日 20時03分45秒)

Re[1]:父と娘(03/21)  
Lovely8847  さん
musamejiさん
>ご訪問ありがとうございます。
>
>昔の、小津監督や木下監督の松竹の映画のような、お育ちの日記ですね。
>私の家も、ご飯粒を残すとうるさい父でした。
>ただし、味噌汁にジャガイモやサツマイモが具だと残すのです。「戦争中を思い出すから嫌なのでしょう」と母は言っていましたが・・。
>ムギを混ぜたご飯も時々でしたが、お米だけの時には、ギシャリっていうんだぞと言って嬉しそうでした。
>キンメダイの煮付けが好物で、今でも、母がキンメダイの料理をすると、父のことを話題にします。
>
>lovelyさんの文章で、昔のことを思い出しました。
>ありがとうございました。



昔の人たちは、苦労もして、よく働いたのですね。
今の若い人には、わからないでしょうね。
金目鯛で、お父様を思い出すなんていい思い出ですね。
(2004年03月21日 20時46分16秒)

Re:父と娘(03/21)  
農業でも土建屋でも他の事でも世のため人のため働いてそのボーナスとして資産なりが与えられると思っています。
Lovelyさんのお父様も世の為に働かれたと思います。
(2004年03月21日 21時29分50秒)

Re:父と娘(03/21)  
茶茶子  さん
4月11日までですよ。多分。
2月からやってます。まだ間に合いますよ。
とても良かったですよ。
4月はおばさんたちと浜名湖花博見に行きます。
楽しみです。どこか行きましょうよ。
(2004年03月22日 00時35分11秒)

Re[1]:父と娘(03/21)  
Lovely8847  さん
茶茶子さん

>4月はおばさんたちと浜名湖花博見に行きます。
>楽しみです。どこか行きましょうよ。
-----ーーーー
花博覧会へいらっしゃるのね。
お写真、たくさん撮ってきて、見せてね。
気をつけて行ってらっしゃい。
(2004年03月22日 08時59分13秒)

Re:父と娘(03/21)  
goodyjp  さん
Lovelyさんはきっとお父さん似だった
のですね、勤勉、努力、節約家ですものね。
やはり父母の死は悲しい物がありますね。
Goodyも父が死んだ時はずいぶん泣いたようです。
母はまだ元気ですから悔いの残らないように
毎月実家に帰っていますよ。
でも無くなったらやはり悲しいでしょうね。
じゃあまたね。

(2004年03月23日 22時35分02秒)

Re:父と娘(03/21)  
すばらしいお父様だったのですね。信念に貫かれた御元気な時代、そして家族をねぎらう老いの時、昔の日本の父なのですね。
(2004年03月24日 15時58分53秒)

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