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2009.04.03
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快楽なのか?

「Xファイル・ザ・ムービー」を見た。「Xファイル」はテレビ初放映時に1stシーズンを見て以来だから久しぶりである。

氷河期の人類が宇宙人に襲われるオープニングから掴みはバッチリ、爆弾テロ、裏の政府、南極でのクライマックスまで予想を越えて実に面白かった。

このシリーズの根底に流れるのは、政府は実は地球外生命とコンタクトがあって、民衆にはその事実が隠されているのだ、という信念である。

UFO現象に相当関心があり、懐疑派の決定版「人類はなぜUFOと遭遇するのか」(カーティス・ピーブルズ著)、"と学会"やセーガン博士の著作、公文書の写しが載っている本まで読んできた私は、その"信念"はやはり妄想ではないかと思っている(私自身、UFO/宇宙人に関する"信念"を覆されたのだ)。

注:それらの不思議現象を全否定するものではない。私が個人的にそれまで事実だと信じてきたケースのかなりの部分は真実を暴かれ、否定されたが、それでも何だかわからんが何だそれ?という事件は一部存在する、と思っている。

それでは、どちらかというと懐疑派の視点から見て、何故「Xファイル」はヒットしたのか、言い換えれば、何故そういった"妄想"に希求力がある(=快楽)なのか?

冷戦の終結によって、アメリカ人が"敵"を国内にも求める力学が働いただろう(ここ、知ったかぶりです)。"敵"は我々を搾取し、欺く政府である。政府とはあまりに巨大で実体を掴むのが困難なため、かえって妄想を託し易い。規模はかなり小さくなるが、私も前の職場で仕事中、実はこの仕事ぶりが隠しカメラで監視されていて、仕事自体がこの会社の秘密の部署への採用試験なのでは、という冗談で盛り上がったことがある。

大多数の人にとっては退屈でストレスに満ちた日常。時にはそこから逃げることもある。「Xファイル」は優れた避難所である。薬物やその他嗜好品のように体を壊すこともない。



「Xファイル」においては"別の体系"とは勿論、政府と宇宙人が密約し、牛の臓器が奪われ、寝室から誘拐され円盤に拉致されるのが"事実"だという世界である。我々の平和な日常を脅かすそういった"事実"を知ること。危険予知によって得られる安心感(宇宙人による誘拐=アブダクションの心理学的側面は置いておく)・・・

自分はより深く世界を知っている、と思うことは全能感さえもくすぐってくれる。これは快楽である。卑近な例では、実話雑誌で裏社会や芸能界の裏を"知る"ことの楽しみがある。そうしたサブカルチャーは一般的ではなく(現在では大分一般的になってはいるが)、それを"知っている"自分は、退屈な日常に疑問を抱かない"一般人"とは違うのだ。

いわゆる常識とは別の"真実"を想定することは大切である。当然。が、妄想に肩入れし過ぎて日常から乖離するのは実際問題困る。グレイゾーンで宙ぶらりんの状態に耐えようではないか。

その上で、「Xファイル」は面白い。







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Last updated  2009.04.03 14:28:46
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チバ・シティ @ 聴きました かなりカッコいいス! 私も頑張ります…
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