LYNNのいたずら毎日

LYNNのいたずら毎日

2001年09月24日
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 20世紀は本当に終わったんだな、と訃報に接して思った。ヴァイオリンに限らず私たにとって巨匠と呼ばれる演奏家は、ほぼ鬼籍に入っている。指揮者でいえばカラヤンが亡くなり、バーンスタイン、ショルティと来たとき、明らかに時代の流れを感じたものだが、スターンの場合は、また違うものがある。もう本当にこれで20世紀は本当に終わったと強く思う。
 スターンは数年前に映画「ミュージック・オブ・ハート」にも出演して、プロ顔負けの自然な演技と健在な演奏振りを見せて楽しませてくれたし、その映画からも彼の人柄が伺えて、巨匠たるものこうあるべし!という思いを抱かせてくれた。湾岸戦争時のイスラエルでのコンサートでは、聴衆が攻撃を恐れてガスマスクをつけていたのに、演奏する本人はマスクなしで登場し、見事弾ききったという。ユダヤの血を持つ彼の思いなのだろうか、それとも一演奏家としてのプライドなのかわからないが、どちらにしても、演奏家というより芸術家、芸術家より巨匠と呼ぶにたる素晴らしいヴァイオリニストだったと思う。
 今晩は、哀悼の意を込めて、彼の弾くベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を聴き直そう。





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最終更新日  2001年09月24日 20時33分44秒
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