青空のように

青空のように

ゴジラ


今スカパーでゴジラの大特集をやってて、「モスラ対ゴジラ」とかを懐かしく観てます。
懐かしくはあるけど面白くはないです。
しかしあまり記憶に残ってなかった(だから期待もせず観た)1作目の「ゴジラ」の迫力には驚きました。
ここに出てくるゴジラは、あきらかに3作目「キングコング対ゴジラ」(62年)以降のゴジラとは別人(?)。
カラーになり、VSものになってからのゴジラとはなんとかコミュニケーションもとれそうだが、この作品のゴジラは容赦なし。コミュニケーションとれません。
映画はゴジラの咆哮と、それに続く井福部昭のテーマ曲(素晴らしいの一言に尽きる。佐藤勝の「用心棒」と並ぶ傑作)でスタートするが、すでにここで怖い。「ジョーズ」のオープニングに似ていると思うのは僕だけ?

クライマックスでは東京湾から上陸したゴジラが、徹底的に銀座を破壊するがここでは炎の中を逃げまどう群集が、この映画が製作されたわずか9年前(!)の東京大空襲を想起させる。
病院(まるで野戦病院のようだ)に運び込まれるケガ人に、広島・長崎といった言葉が頭に浮かぶ。
封切り当時の観客は、どんな気持ちでこのシーンを見てたんでしょうか。

炎に包まれた銀座をバックに仁王立ちするゴジラのショットは息をのむ。
ここでのポイントは煙ですね。
火事をあつかった映画の多くは煙を無視します(画面が見えなくなるので意図的に)。
「タワーリング・インフェルノ」で、火事の怖さがあまり伝わってこないのは、何度も現れる燃えさかるビルの全景に、炎はあっても煙がないせいだと思います。
ホントに燃やしちゃってる「風と共に去りぬ」とか「乱」の迫力はすごいもんね。
で、「ゴジラ」です。ここも銀座の炎の上に煙があります。煙の中に、ゴジラを照らすサーチライトまで当たってます。
モノクロだから一層怖さも増してるんでしょう。

宝田明、河内桃子(かわいい!)、平田昭彦、3人とも初々しくてほほえましいが、志村喬はさすがにうまいです。
よく考えるとこれ、「七人の侍」と同じ年ですよ。
海外では、セブン・サムライのリーダーが出てるんだから安手のモンスター・ムービーではない、と思われたかもね。

ゴジラの1作目という歴史的価値を越えて、パニック映画の傑作でした。
こりゃあ、世界中にマニアができても不思議はないです。
香山滋の原作(シナリオもついてたような気がする)が文庫ででてるハズ。
読んでみよっと。




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