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2004.05.01
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カテゴリ: アメリカ映画
【この映画について】
アカデミー賞の外国語映画賞(フランス語)を授賞した作品である。
この部門では日本映画の山田洋二監督の「たそがれ清兵衛(TWILIGHT SAMURAI)」が候補になっていて、「THE LAST SAMURAI」共々その行方が注目されていた部門である。
作品はカナダ人監督のドゥ二・アルカンが脚本も担当しているが、彼は過去にも二度アカデミー賞の外国語映画部門にノミネートされているので三度目の正直で授賞したことになる。
【ストーリー】
ロンドンの証券会社に勤めるセバスチャンはある日、カナダのモントリオールに住む母から一本の電話を受けた。母は父のレミの体調が悪いので帰って来て欲しいと言う。父との関係が上手く行っていないセバスチャンは、気乗りしなかったものの母の願いを受け入れて婚約者とともに帰ってきた。
公立病院に入院していた父だが最新の医療を受けさせる為に、父の嫌いなアメリカに息子は連れて行く。そこで入院する予定だったが、結局一部の診察を受けただけで再びモントリオールへと戻った。
そんな父の病状が徐々に悪化する中で、離婚した母は「友人を呼んで楽しい病室にして」との願いを息子としてかなえていく。証券ディーラーとして大成功している息子は金には困っていない。そしてそんな母の願いは病室をワンフロアー改装して貸切にして、かつての友人や教え子や数々の元愛人らが次々に訪れることでかなった。最もその中の何人かは息子が金の力に物を言わせて連れて来たのだが...。
しかし病状は好転しないまま時は流れて行き、父の体は徐々に痛みで苦しむようになる。そんな父の病状を見ている息子はかつての父の愛人の娘で、幼馴染のナタリーが麻薬中毒になっているのを知る。苦痛を和らげる方法としてモルヒネより強力なヘロインを彼女を通じて入手する。そして彼女に父へヘロインで苦痛を和らげる方法を伝授する。麻薬の効果が切れてくると彼女が再び調達して楽にしていた。
一行に病状が良くならない父を見て家族は病院を退院する。そして父が好きだった知人が所有する湖のほとりの別荘ですごす事になる。そこでは再び知人等が賑やかに訪れて父を励ましていた。楽しく美味しい食事とワインで歓談していても、既に父の体は食事もワインも楽しむ気力が湧いてこなかった。いよいよ死期が迫ってきた父に対して、父の行き方を反面教師として正反対な生活を送ってきた息子はある行動にでる。それは今は太平洋を航行中の娘と衛星回線を使ってPCで映像メッセージを届けて、知人たちと一緒に見た。メッセージは短いがこのシーンは見ていて胸が熱くなる場面だった。一方の息子は父から「お前はお前のような息子を作れ」と言われてやっと長年の誤解が氷解して嬉しかった。
そしてこの湖畔の別荘で遂に別れを告げる日がやって来た。集まっていた知人等は一人一人車椅子のレミに別れの言葉をかけようとするが、皆言葉にならなかった。遂に父の最期がやってきたが、その最後に至る過程はネタバレになるので書かない。是非、そのシーンは映画館で観て欲しい。だが同時にこのシーンには考えさせられるのも事実だ。

【鑑賞後の感想】
この映画のテーマは死へ向かう時の生への執着だと思った。父と母は父の奔放な女性関係が原因で離婚して、二人の子供は母が育てた。そんな父の生き方に反発した子供たちだが、死期が近くなって心が繋がった。その心が繋がる過程を見事に表現しているし、それをフォローするように映像もとても美しい。景色の綺麗な湖のほとりで車椅子に座りながら一人湖面を見つめて、自分の過去に思いを馳せる父の姿には胸を打たれる。このシーンは映画のポスターにもなっている。
もし自分がこの父だったらどういう風に死ぬのかなとも思った。
でもその前に家族を作らないとね...。







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Last updated  2004.05.01 23:57:04
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