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2008.03.05
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
19.マリア・カラス最後の恋

■製作年・国:2005年、イタリア
■上映時間:122分
■日本語字幕:古田由紀子
■鑑賞日:2月11日、シャンテシネ(日比谷)
■公式HP: ここをクリックしてください
マリア・カラス.jpg
□監督:ジョルジョ・カピターニ
□脚本:ラウラ・イッポリティ
□製作:ルカ・ベルナベイ
□編集:アレッサンドロ・ルチディ
□撮影:ファビオ・ザマリオン
□衣装:エリザベッタ・モンタルド
□美術:フランチェスコ・ブロンツィ
□音楽:マルコ・フリシナ
□マリア・カラスの歌声:アンナリーザ・ラスパリョージ
キャスト



◆ジェラール・ダルモン(オナシス)ギリシャの海運王でマリア・カラスに一目ぼれするが...
◆アウグスト・ズッキ(ティッタ・メネギーニ)無名だったマリア・カラスをオーディションで発掘し夫となる
◆フランソワ・マルトゥレ(プレートル)マリア・カラスのオーケストラ指揮者
◆セレナ・アウティエリ(ティナ)政略結婚でオナシスの妻となり二児に恵まれるが浮気癖に悩む
◆アンナ・ヴァッレ(ジャクリーン・ケネディ)ケネディ元米国大統領夫人でマリアが捨てられる原因となる


【この映画について】
「世界最高のプリマドンナ」と称され、その 豊かな歌唱力と表現力で頂点を極めたオペラ歌手マリア・カラス (1923年米国・ニューヨーク出身-1977年パリにて没)。没後31年が経つが今でも、彼女のオペラ界での名声とは別に私生活では「悲劇のヒロイン」という形容詞が付きまとうようだ。
この映画ではその 不幸の元でもあり幸せな時期 をも過ごした、 ギリシャの海運王「オナシス」との恋 に焦点を当てることで「悲劇のヒロイン」を描いている。
原題はズバリ「カラスとオナシス」 であり、 邦題はマリア・カラスが主役と思わせるが実際は2人の主人公 を描いている。
マリア・カラスを演じるのはルイーザ・ラニエリというイタリア出身の女優 で日本ではなじみが薄いようだ。 歌うシーンは吹き替えでアンナリーザ・ラスパリョージが担当 している。
【ストーリー】(一部ネタばれあり)
マリア・カラスはオーディションを幾つも受ける生活 だった。お世辞にも美しいとは言えない 太目の女性に誰も注目しなかった。
そして或る日の オーディション会場にてマリア・カラスは最初の運命の出会い を果たす。時間に遅れてきた彼女に対して、審査員の態度は冷ややかだった。何とか無人のステージで歌うことを許された、 彼女の素晴らしい声 を聴いた 実業家のティッタ・メネギーニだけはこの女性の埋もれている才能 に気が付いたのだった。

歳の差の離れている二人だったがやがて結婚 し、 夫となったティッタはマネージャーとして妻マリア・カラスをコントロール し売り出していくのだった。夫との間に子供を持つことも許されず、 夫の要求通り減量に取り組んで いった。

夫のマネージメントの元で自信を付けた彼女の名声は深まり オペラ歌手としての頂点をやがて築く。 夫は疲れの見える彼女 をもっとビッグステージで売り出そうと、アメリカ進出を狙う が夫婦の間には 徐々に考えの相違から亀裂が生じる

その亀裂が生じた頃に登場したのが ギリシャの海運王アリストテレス・オナシス だった。オナシスは 妻ティナとの政略結婚を気に一気に大富豪としてのし上がった人物 で、華やかさを求めて マリア・カラス「夫妻」を所有する自慢のヨットのクルージングのゲストとして招待 したのだった。

クルージングには世界の名士が招かれ、 贅を尽くした豪華な内装にすっかり魅了 オナシスも自分も同じギリシャの血が(マリア・カラスはNY生まれだがギリシャ系)流れ、貧しかった過去などの共通点 もあり運命を感じた。

ここからネタバレに注意!!


オナシスとの出会いはマリアと夫との関係まで変えてしまった。彼女は 夫を棄ててオナシスからの求愛に走る ことになった。
オナシスとの交際は順調だったが、自らの仕事への波及を恐れ 妻との離婚には乗り気ではなかった。 そして、自らの歌手活動と夫を棄ててまで尽くした オナシスとの愛は、彼女の「妊娠」という女の幸せ に辿り着いた。

しかし、その幸せの絶頂は、 難産の末の死産という悲劇的な結末を迎える。 降りしきる雨の中、小さな棺に向って号泣する マリアは一転して癒し難い不幸の底に落ちた。
マリアはこれを機にますますオナシスとの関係にのめりこむ様になり歌手活動もきっぱり辞めた。オナシスに取っては 「歌手としての名声」をもつ彼女が好き であり、 歌手を辞めて主婦に徹しようとする彼女に興味はなかった。 それを理解した彼女は再起のステージに立つ努力を始めるが、ブランクは大きく 引退前のステージは望めず体調も不安定 だった。

その頃、 オナシスは米国進出を計画 しており、彼女も同行したがオナシスの興味はすでに失せかけ、 故ケネディ大統領の妻ジャクリーンを新たなターゲット にしていた。

ジャクリーンとオナシスの関係を「新聞」で知ったマリアは...その時の彼女の取った行動とオナシスは彼女に何を語ったのか?そこの部分だけは映画館かDVD発売時にチェックを!
【鑑賞後の感想】
マリア・カラスについては個人的には全くその人物像や生い立ちや音楽に付いての知識は無かった。オナシスに関してはギリシャの海運王だったことと、その名前とジャクリーン・ケネディとの結婚などは知っていた。

邦題ではマリア・カラスが主人公のようだ が 実際にはオナシスとの関係を描いている ので、邦題では勘違いしてしまいそうだ。

オナシスは 妻の実家の持っていた海洋権益を発展させる ことで、 海運王として巨万の富を一代で得た。 その莫大な財産で欧州各地に自ら所有の邸宅を持ち、豪華クルーザーに 世界の名士を招待することでその力を誇示 していた。
そうした彼に取って、 世界的名声を持つマリア・カラスは彼の「コレクション」としては最適 だった。成金と見られがちな彼に取って、 オペラという芸術のフィールドで世界的名声を持つ彼女は彼の名声を高める「道具」にも最適 とみたのだろう。
それは彼女が死産してからオペラ界を退き、 普通の主婦になろうとした途端、彼女への熱が醒めた 事でも分かる。
それでも彼女は夫との関係で得られなかった安らぎをオナシスに見出したのか、 ジャクリーンとの関係が発覚してから一度は別れたものの、二人の心はどこかで拠り所を求めていたようなラストは印象的 だった。

映画では 彼女が名声を得る前の時代は冒頭でのオーディション・シーンでしか垣間見れなかった が、アメリカで生まれた頃の話とかを膨らませても面白かったと、彼女の生い立ちを知らない私は思いました。
【自己採点】(100点満点)
77点。 マリア・カラスのステージ・シーンは少なかった。

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Last updated  2009.07.26 12:04:22
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