マックの文弊録

マックの文弊録

2005.06.08
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◇水曜日 旧暦五月二日 癸亥(みずのと い)

昨日七日が朔(新月)で、旧暦も五月になった。「五月雨」とか「五月蝿い(うるさい)」などという言葉は、旧暦の五月だと思えば合点が行く。一方「五月晴れ」の方は新暦での季節感覚だ。わが列島も今週の末頃から方々で入梅の報せが届きそうだ。

今日のニュ-スで、ペンギンの同性愛のことが報じられていた。
北海道の登別にある水族館、「登別パークニクス」でのことだそうだ。

『同館のキングペンギンは98年の飼育開始以来、雄の数が雌を上回る状態が続いており、現在は雄8羽、雌3羽、性別不明1羽の計12羽を飼育している。03年に初めて雄同士が交尾をした形跡が見つかり、昨年は雌2羽がいつもペアで行動するようになった。今年は雄同士のペアがさらに1組誕生し、計3組が同性ペアとなった。』-毎日新聞

こういうことは野生の状態、つまり雌雄が適当数自由に交じり合っている状態では見られない現象だと言う。

なるほど。

人間の世界でも古来似たようなことは見られる。
地中海の女人の島、レスボス島が「レスビアン」の語源になっているのは有名な話だが、♀同士の閉鎖社会と言うものが少なかったせいか、他には余り聞いた事はない。


我が国だけの話をしても、仏教寺院や宮廷などでは「お稚児さん」は古来当たり前の風習だった。信長の森蘭丸が「お小姓」として信長の寵愛を受けた事も有名な話だ。
歌舞伎の世界には「陰間(かげま)」という言葉がある。これは未だ舞台にのぼれない少年俳優を呼ぶ言葉だ。
いずれも、単に上役や主君のお傍に侍って、色々な庶務を担当するという、本来の役割以上のお仕事をなさっていたようだ。

昔のヨーロッパにおいても同様な事例は沢山ある。

仏教も、宮廷の官僚機構も、歌舞伎も全て元来が男社会であった。
こういう野生の状態でない、「人工的に作られた集団」の中では、元来が種族保存に向かうはずの♂♀間のヘテロジニアスな関係よりも、周辺のお馴染みさんに性的になびく、ホモジニアスな関係が成立しがちなのは、動物として共通の本能の一つなのかもしれない。
登別水族館のホモペンギン君たちも、同様の状況だと思う。

今とは違って、昔は「歴史に残り易い人口集団」は圧倒的に男性優先であったから、♂に偏った事例が残っているのだろう。
宝塚や女子学園での状況がどうなっているか、いささかの興味があるが、何も立ち入って調べてみたいと言うほどの勇気はない。

因みに江戸時代に繁盛した「陰間茶屋」と言うのは、今流に言えば要するに「おかまバー」のことで、現代の東京ならば「新宿二丁目」となろうが、江戸時代は、葭町(今の日本橋人形町)、湯島界隈、京都の宮川町、浪花の道頓堀などが、メッカだったようだ。

さらに元々は「陰間」というのは「景政」の当て字である。

源は♂色をひさぐ意味であったが、「めかけ」になってちょっと意味は特殊化したという訳だ。






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最終更新日  2005.06.08 16:19:50
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