マックの文弊録

マックの文弊録

2005.10.26
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カテゴリ: 小言こうべえ
◇水曜日:旧暦九月二十四日 癸未; 原子力の日

沢ひよどり
今 朝の朝日新聞の一面トップに「女帝誕生に向けて大きく動き出した」という意味の見出しが踊っていた。
とっさに、「これはいかん!止めねば。」と思いましたね。
止めねば、我男性のY遺伝子の危機だ。

インターネット上に掲載されている朝日新聞の記事を以下に抜粋引用してみる。
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「皇室典範に関する有識者会議」は25日、女性天皇と、母方だけに天皇の血筋を引く女系天皇を認めることを決めた。世論調査でも、女性天皇を認める意見が大勢を占めるようになった。その一方、天皇制の根幹ともいえる皇位継承の原則が、あっさりと変わることへの反発もある。
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皇 室典範に関する有識者会議などというご大層な名前の会議は如何なるものかというと、『皇位継承制度と関連する制度について、高い識見を有する人々の参集を求めて検討を行うこととし、「皇室典範に関する有識者会議」(以下、「有識者会議」という。)を開催する。』という主旨の下に首相の直轄する会議として昨年の二月に設置されたものだそうだ。


ならば、これに参議する「高い識見を有する人々」とは一体どなたたちかと見てみると。
   岩男 壽美子 武蔵工業大学教授、慶應義塾大学名誉教授
  緒方 貞子 国際協力機構理事長
  奥田 碩 日本経済団体連合会会長
  久保 正彰 東京大学名誉教授
  佐々木 毅 前東京大学総長
  笹山 晴生 東京大学名誉教授
  佐藤 幸治 近畿大学法科大学院長、京都大学名誉教授
 ○ 園部 逸夫 元最高裁判所判事
  古川 貞二郎 前内閣官房副長官
 ◎ 吉川 弘之 産業技術総合研究所理事長、元東京大学総長


ムムム、要するに肩書の立派な方か、商売でお稼ぎになって成功された方のことらしい。

大きな疑問は、この方々の中に、日本の皇室の伝統やしきたり、儀式などを知悉される専門家はいらっしゃるかという事だが、これは驚いた事にどうもいらっしゃらない模様だ。つまりは「識見は高いが皇室というものにはアマチュア」という方々が集まってあれこれお話し合いをされているということになる。
そりゃ、無いだろう。

い いじゃないの。もう時代は変わったんだし、男子でなければ帝位を継承するを得ずなんて古い。第一、雅子様がお気の毒じゃないの。

どうも民草の中では、そういう意見が大勢を占めているようだ。


伝統というものは、「いいじゃない、時代が変わったんだし」などという安直な理由で易々と改変されるべきものではないのだ。
男女平等とは全く別次元の話だ。皇太子妃にかかっているプレッシャーをどう解除して差し上げるかとも全く別次元の話である。
これは過去、我国伝統の国技である大相撲の土俵に女性の文部大臣が上がるのを断固として拒んだ、相撲協会の矜持にも通じる。大相撲は古来神事の流れを汲むものであるから、その伝統と作法に殉じて、女性の土俵への登壇は忌避する。尤もな話じゃないか。

第一、女帝が出た場合の伝統行事維持といういわば実務的な話は、この「有識者会議」では議論されていないとの話である。ロジスティクスを軽視するというのは、我国が明治以来抱える大問題である。一時はそのせいで国自体が存続の危機に瀕した。これはさほど古い記憶ではないのにもう忘れてしまっているのか。

無 論、「有識者会議」に反対する「有識者」も多い。以下再び二つほど同じソースから引用してみる。
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女性・女系天皇に反対する学者らによる「皇室典範問題研究会」(代表・小堀桂一郎東大名誉教授)は25日夜、「民間の学識者の意見を顧みる余裕もなく、現皇族のご意見を聴こうともせず、しかるべき政治家の意見にもあえて耳をかそうともしない、そのかたくなな姿勢を見ては、この会議にはかかる重大問題を議する資格は無いと断ぜざるを得ない」などとするコメントを発表した。

「皇室典範を考える会」の会員で、ノンフィクション作家工藤美代子さんの話「議論の進め方があまりにも性急すぎる。「女系」を認めるか、認めないかの問題と思われがちだが、もっと幅広く議論すべきだ。儀式一つとっても、女系天皇を認めてしまうと立ちゆかなくなる可能性さえある。将来、女性天皇の結婚や結婚相手の問題など、想定される課題も多い。皇室の方々や旧皇族の人たち、様々な歴史観を持つ方など幅広く各界、各層の意見を聞いて最終報告を作るべきだ」
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むしろこの方たちのほうが「高い識見」をお持ちといえるのではないか。

僕 としては、女帝の容認には断固反対である。伝統というものには、権威が無ければならない。権威を維持するためには理論的な裏づけが必要である。
そこで「有識者会議」には、皇室の専門家、皇族の代表は勿論の事、遺伝子学の専門家も入れるべきであると申し上げたい。
我国の皇室は基本的に男子皇統の伝統を護ってきている。つまりは連綿としたY遺伝子の継承が為されてきているのである。これを根拠として「万世一系」という主張が出来るわけだ。
だから、良くも悪くも、「万世一系の天皇の下に赤子となれ」と言われれば、議論はさておき民意としては一致したわけだし、敗戦後混乱の極みにあっても、天皇制が維持されたことで、国民は一先ず安心し国体の維持も出来た。

マッカーサーが日本国統治のためには天皇制の維持が不可欠と判断したのも、万世一系という「時間」と理論立てが味方したせいである。
それを今、Y遺伝子の継承の原則を断ち切り、ミトコンドリア遺伝子も含めて、とにかく繋がっていればいいや、とするのは、民草を超越する存在としての皇統の論理的整合性を維持できるものかどうか。
この辺は是非遺伝子学の専門家のご意見を聞いて、会議の席に上げるべきものと考える。

雅 子様お可愛そう、で安直に結論を出してしまっては、却ってその方がお可愛そうではないか。
それに、最早それでなくてもマイナーな存在に貶められてしまったY遺伝子を、少しは大切にしてやって欲しいのだ。







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最終更新日  2005.10.26 21:41:00
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