マックの文弊録

マックの文弊録

2005.11.11
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◇金曜日:旧暦十月十日 己亥;世界平和記念日、出雲大社神迎祭、とおかんや、炉開き、亥の子餅
庄屋-秋の庭

今 日が世界平和記念日だというのは、1918年のこの日、第一次世界大戦が終結したことによる。ドイツではウィルヘルム二世が退位を宣告されオランダに亡命、オーストリアも降伏して、1914年から1918年にかけて戦われた初めての世界規模の大戦争は87年前の今日休戦となったのである。
この戦争、開戦当初は「War to End All Wars」(全ての戦争を終わらせる戦争)などと呼ばれたけれど、そんなものじゃなかったのは、その後の歴史を見れば一目瞭然である。
「平和を創造するための戦争」など有り得ないことは、歴史の教えるところであるのに、相変わらず大同小異の口実を設けて、方々で戦が続いている事実は、歴史に学ばぬ人間の愚かさの証左である。

旧 暦十月十日の今日は、島根県の出雲大社では 神迎祭 かみむかえさい 執り行われる。今日から十一月の下旬までは 神在祭 かみありさい が催行される。出雲のお社には、日本全国から神様が参集して、今年の実績報告と来年度に向けての方針が議論される。いわば神様の年次総会、或いはキックオフ・ミーティングである。この期間、出雲以外の地では神無月だが、逆に出雲では神在月といわれるのだ。
我が 八百万 やおよろず の神々には、出雲の温泉にでも浸かりながら、是非とも有為なミーティングをしていただき、こちらにも少しのご利益をお願いしたいところである。


藁鉄砲 さ て、「とおかんや」とは「十日夜」のこと。
以前は東日本の各地で、旧暦十月十日に行われていた収穫祭である。伝承では四月十日(これも無論旧暦でのこと)に山を降りてきた田の神様が、収穫の無事を見届けて「とおかんや」のこの日に再び山にお帰りになるそうだ。それで、感謝をこめて田の神をお送りする。
とおかんやの日には子供達は、芋の茎を芯に藁を硬く巻いた「藁鉄砲」を持ち、歌を唄いながら地面を叩いて回る。これはモグラを追うのだともいうが、要するに稲を育てるのに力を尽くしてくれた地面をいたわり励まして、今年の収穫に感謝し、来年の豊作を祈るのであろう。同様のお祭は関西では「亥の子」といわれるのだそうだ。

つ まりは今日は「 己亥 つちのとゐ 」。
江戸時代は、亥の月の、亥の日から、囲炉裏や炬燵に火を入れると、安全で火事を避けることが出来るという言い習わしがあった。これは、陰陽五行説では「亥」は水の性質を持ち、火難を避けることが出来るとされるからである。
そこで、農家などでは、この日から囲炉裏をしつらえ、掘り炬燵の準備をしたのだ。それでこの日を「炉開き」と云い、又「炬燵切り」とも云ったのである。

も うこの風習は大抵の農家では廃れてしまったのかもしれない。
しかし、茶の湯の世界ではまだ残っている。つまりは、旧暦十月の亥の日は、春からおよそ半年の間使って来た風炉を閉じて、地炉を開く日なのだ。そして、今年の春に摘まれた新茶の壷を開けて「口切」をする日でもある。
今日は、半年ぶりに開いた地炉に火を活け、沸かしたお湯で新茶を立てる、茶人のお正月なのだ。十一月は 茶の新年 といって、茶人にとっては大きな季節の区切りとなる頃でもあるのだ。





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最終更新日  2005.11.11 22:54:52
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