2010.12.23
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カテゴリ: ローカルニュース
まち楽ブログ「身延Life」の編集長ユウです。



『帰ってくる天狗面』

昔、下八木沢村の人が、村の前の富士川に魚取りの籠を仕掛けた。
その籠へ、太くて長いくちばしを突き出した、頬の真っ赤な大き
なカラス天狗の面がかかっていたので、取り出して下流へ流した。
一夜明けて翌朝、籠を見に行くと、また同じ天狗面が入っていた
ので里の人は「このお天狗さんは、下八木沢に住つきてえずら」
と、十二天神社の鳥居の正面へ、西に向けて掛けて奉った。
まん丸い、大きな目玉のお天狗さんはいかめしいと言えばいかめしい。

面長五十三センチ、幅三十三センチ、くちばしの長さ二十六センチ、
頭の毛や鼻の下の髭はすり切れていてなんとなく愛嬌のある顔つきで、


この話を聞いて、遠くからもお参りに来る人たちがあった。とこ
ろが、昭和五十五年二月突然、姿を消してしまい、村人をがっか
りさせた。

それから九ヶ月後の十一月七日、鳥居の前にダンボールに入った
天狗さんがあった。下八木沢の人たちは大喜びで「やっぱりお天
狗さんは、下八木沢が良くて帰って来たずら」と、早速、鳥居に
かけた。富士川ぞいの県道を、帯金に向かって左の神社に今も、
愛嬌あるお天狗さんが、集落を守っています。

天狗.jpg

富士川倶楽部 から転載しました。






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最終更新日  2010.12.23 10:04:07

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