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2007年11月19日
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それで得心がいったので部屋の中で寛いでいたのだけれど叉先程と同じ様な音を耳は拾っていた。

バサ・・バサ・・バサ・・     バサ・・バサ・・バサ・・  バサ・・バサ・・バサ・・

空耳なのだろうか?再度我が耳を疑った。

しかし 重い腰を意を決して持ち上げると一気にドアを押し開いた。

すると 今度は其処に 鼻先と耳と頬を紅く染めた身の丈(たけ)三寸ばかりの小僧さんがちょこりと立っていた。見るとその目は人なつこくニッコリと悪戯小僧のように微笑んでいる。

「僕・・・一番のり・・・やあ びっくりした?やって来ましたよ」

小僧さんはひと息に言った。 もう私は呆気にとられ見つめるしかなかった。そんな私の傍らを小僧さんの口から吐き出された冷たい風が流れていく。

「やあ・・・こんにちわ・・・ところで君はだ~れ?」



「だ~れって・・・・決まっているじゃないか 僕 一番 そう冬一番の北風小僧さ」

道理で急に寒くなってきたわけです。冬一番の北風小僧さんがやってきたのですから。

「ふ~ん・・・・そうか君が一番の北風小僧か・・君 お鼻の先と耳と頬も真っ赤だね」

と私が言うと

「うん 僕が息をするとね まわりのみんなも 直ぐ紅くなるよ 見ててごらん」

と言って小僧さんは私の見ている前で得意そうに息を大きく吸い込むと近くの櫻の葉っぱに呼びかけました。

「さくらさん さくらさん 早く紅くお化粧をしないと春になっても艶やかな振袖をまとえませんよ」

すると どう・・・櫻の葉っぱは忽ちにその身を紅く染めたのです。

そこで小僧さんはその三寸ばかりの身を一気に翻して櫻の梢に飛んだかと思う間無しに紅く色づいた櫻の葉を一葉摘んで取って来ました。

「これ 挨拶代わりに あげるよ・・・・」

小僧さんは私に紅い一葉を差し出したのです。そしてまた今度は大きく飛び上がると流れる雲に飛び乗って何処かへ行ってしまいました。



そして手元に残ったのが・・・そう・・・この 紅く色づいた桜の葉っぱ 読んでいる文庫本に挟んで置くことにしましょうね。





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最終更新日  2007年11月19日 22時45分00秒 コメント(3) | コメントを書く


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