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April 14, 2006
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カテゴリ: 作品
「最初にここに来たのは22年前ねここの時間で」

私は金色の髪を指ですくった。最もその姿がここの人に見える事は無いし、この声も聞えはしない。
ここには私の実体はない、だからこの幼い姿はこの世界の誰にも見えない。
私は「青き瞳の白き者スズラン」私の世界でそう呼ばれた。

ここに来たのはこれが二度目でも不可抗力なのよ私の波動と彼女の心が繋がってしまった。
「事故だったのよ、あの子に知れると大変だけど」

「誰に知れるとですか」
私の意識に声が割り込んできた。あの子だ、白銀の鎧の姿をした今は実体ではなく意識だけで話し掛けてきている。
「当然知っていましたよ」

「忙しいのよ、あなた以外にもウロウロしている王女様がいてね」
「そうでしたか!!ご苦労様です次元人 白銀様」そう言って置いて続けた。
「ですがその方の気持ちも少しは解るのでは有りませんか」

あの子は自分が何者だったかも忘れる位の永い時間を次元の中で見て来ているらしい。それがどれ程なのかは私には解らない恐らくは私とは比べ物にならない時間なのだろう、それでも時折感じる人としての感覚が私には感じられこんな会話の中でさえ親近感を覚える。

「ふんっ生温い感傷に付合っているほど暇ではない」
とは言っているが私の干渉を何度も許しているのは、忙しい為だけでは無いと思える。
特に今回などは心の問題と言える。

22年前に私がここに訪れたのはその心が彼女と繋がった為と言える、言葉にするならば「痛い思い」と成るだろうか些か詩人じみているがそんな心が私自身と干渉して私の力の一部が彼女の中に流れ込んでしまった。

「忙しいのですが話しを聞きましょうか」
「恐れ入ります」と言って舌を出したあの子は一人で淋しかったのではないだろうか今は同じ様な存在が居ることを知って少し安心したのだと私は思う。私だってたった一人だったら耐えられただろうか不安で仕方ない。

私が旅をしているのは「異空の友エレナ・レナ」との約束を果たす為であの子とは立場が違うからその行動には干渉しない事にしている向こうもそれは解っているらしく殆どの場合は言葉だけで見逃してくれた。


「心の時間が停止しているとでも言う感じでしょう」
「時空の歪みではなく心の歪みもしくは停止」
私は感心した上手い表現をしていると思い。
「そう思われますか・・・勿論干渉はしません」
「リンクも今度は許しませんよ」


私達の様に世界を渡り歩く者は訪れた世界で其処の物に触れてはいけない事に成っている今回の様な場合も本来は許されないのだろうけれど、私がお咎めを受けた事は無い。
それどころかさり気なく助けて下さった事さえある、あの子は自分の相手をしてくれる同格の者が欲しかったのではないのかと思えて成らない。

王女は時空の膨張により起こった歪みに生まれる事象の処理の為の旅で私は友の放った光が負の力に育った場合の処理の為の旅それ以外にも時空の移動が自由ではないものの同じ様な目的の為に動く者達の存在を知っている。
私達は時に対立し目的の障害の発生に共闘した。この時空には様々な存在がそれぞれの目的の為に動いていた、私達もその一部に過ぎない。時に感情的になり目的を見失う時あの子の存在が私を助けてくれた。

「それでどういう事なの今回は」
少し感傷に浸っている時にいきなりあの子の声が割り込んできた。
「えっ・・・あっ解りました」
「どうしたの」私の反応に少し戸惑っていたが、私が我に返り一人の少女に意識を集中したその途端。
「あらっ・・・」とあの子の意識が流れた。
長身の長い黒髪を葉桜と成った並木道を渡る風になびかせる少女に意識を重ねて
「黒髪の白き者ローレル・ロールなぜここに・・・」
「あれは別人です」

あの子が求めるであろう答えを私は答えた。私が見ている少女は「白き者」ではない、この少女に役割は無い。私達の様な受入れるべき使命は・・・私やローレルの様な「心の荷」は感じられない。
むしろ何も無いと言った方が正解だと言える・・・だからこそ何かの弾みで重みを背負う可能性も否定できない。





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Last updated  April 14, 2006 10:36:17 AM
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