September 1, 2005
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カテゴリ: 国際関係論。
実は書こうか書かまいか、数日迷ったのだけれど、 この前の日記 の続きです。


本能のままに生きるオトコ、ブル乃助。
お食事中だってお散歩中だって、モヨオシたらお構い無し。

そんな、彼の無垢さを感じた時に、ニュースで見た画像。

言うまでも無く、ハリケーンカトリーナ直撃直後のメキシコ湾近辺の模様である。
大人の膝上まで有る真っ黒なお水をジャブジャブ掻き分け、
笑顔さえ浮かべた人達が、薬局やスーパー、靴屋さんから商品をごっそり盗み出していた。

わたしは天災には弱い。


彼らの笑顔はきっと、パニックとトラウマで精神がどこか緩んでしまった結果だろう、
食べ物も飲み物も無くて、精神的にも身体的にも限界に違いない、
そう思ってたまたま時間だったので授乳しながら、テレビの画面を眺めていた。

わたし程では無いけれど、同じく天災に弱い筈のブルルが一言。
「ホラ、見てご覧。こういう事をするのはいつも黒人だ。」

わたしの目頭から脳みそへ烈火が駆け抜けた。

「そういう事をよく言えるわね!!軽蔑して言葉も出ないわ!!!」

ニュースから口論へ発展する事は、我が家ではよく有る。
が、結婚8年目、それらのタブーはお互いによく解っている。
進化論、女性大統領、妊娠中絶、原爆及び第二次世界大戦全般、アトキンス
(笑)・・・。


黒人の婚約者を連れて来たら?
ゲイだったら?

今からそんな事で喧嘩する事も無かろう、という見方も有るかも知れない。
しかしブル乃助の洗礼がいい例だが、夫婦だけの時はタブーで済ませていても、
これからはそうは行かない事が多々有る。

(教訓:ホルモンバランスの崩れる前に話し合っておきましょう。)

言葉が出ない、と言っておきながら、わたしは攻撃を止めない。(苦笑)

ハリケーンが来るぞ、と言われてすぐに避難出来るのは中流以上の家庭だろう、
残念だがアメリカの低所得層にはまだ黒人が多い。
大体南部には黒人が大多数の町が有る位、元から黒人が多い。絶対数が違うのだ。
30秒のケレビクリップの登場人物の大多数が黒人だって、それは当たり前だっ!
これがテキサスだったらメキシコ人で、ハワイだったら日系人だっ!

「**人だから##」と言われて辛い理不尽な気持ちは、貴方が一番知っている筈でしょ?
結婚を「外人だから」反対されて、それでも最後には父の許可を得て、
そういう経緯を経て結婚したわたし達が、
その辺のレッドネック並に人種差別の芽を子供に植え付けてどうするのよっっ???


お腹一杯になったブル乃助をげっぷさせようと背中を興奮気味にトントンしながら、
わたしは今度という今度は南部出身カトリックのブルルを罵倒した。

ご存知無い方の誤解が有ってはいけないので彼の名誉の為に記しておくが、
普段の彼はわたしよりもう~んと純粋で同情し易く、稀に見る優しい心の持ち主である。
彼の持論は、空軍や警察官だった経験に基づいている。(らしい。)
色んな思いをして、自分なりに出した結論で、彼曰くわたしは「ナイーヴ」。

「差別する気持ちは無いんだ。
ブル乃助には統計的真実を知って、自分の身を守る知恵を持って欲しいんだよ。」

だ・か・ら・・・!!!(もっと怒るわたし)

肌の色で統計を出してそれを言い訳にする事自体が差別だって言ってるのよっっ!!

(あ~、なんだか書いている内にまたムカついてきた。)


ブルルは、第二次大戦中の日本人収容所と南部のプロジェクトホームを比較した。
住まわされた日本人の努力に拠って終戦時には見違える程綺麗になっていて、
中には花が咲き乱れ子供達は聞き分け良く勉強し塵一つ落ちていない状態だったのに比べて、
彼が警官だった頃の南部の低所得層用政府出資の新築アパートでは
一ヶ月もしない内に黒人が排泄物やゴキブリにまみれて生活していて、
周辺住民からの苦情が絶えなかったので、無駄とは分かっていても再び税金で掃除をした、と言う。

収容された日本人や被爆者が保障を求めるどころか帰化して社会の役に立とうとしているのに対し、
黒人は奴隷時代の損害賠償を未だに求めている。


それは、「日本人」(国籍+人)と「黒人」(色+人:つまり人種)を比べる議論で、
低級過ぎて相手にも出来ないわ、と鼻息の荒いわたし。

日本人だって保障を求めている話は聴いた事有るし、
黒人は祖国の誇りを全て奪われてまだ数世代しか経っていない。
その後のアメリカ社会での風当たりだって、日本人とは比べ物にならない。

大体、中国や韓国はまだ戦争の事を怒っていて事有る毎に謝れと言っているし、
特にアジア人が忘れっぽい訳でも無い。
そうやって安易に人種で区切るのは余りにも乱暴で幼稚過ぎる!!


余りに頭に血が上ったので、既に何度も立派なゲップをして寝ているブル乃助を
そぉっとバウンサーに下ろした。

無垢なままでは賢く生きて行かれないのは、解っている。
でも、邪心から出来るだけ守ってやるのが親じゃないの??


激しくまくしたてるわたしに、テレビを一時停止していたブルルが、
「ふぅ・・・。」という感じでまたニュースの続きを見始めた。

言いたい事は言ったものの、そんな一瞬で人が改心するなら刑務所なんて要らないよね、と、
わたしも半分諦め半分すっきりしないまま、暗然とテレビ画面を見やる。

レポートに拠ると、オムツや食料などの日用品のみならず、
銃が盗まれていて治安が益々悪化している、と言う事だった。

「ホラね」と言いた気な彼には目を合わせず、わたしは画面を見つめていた。


腹いせに、ブルルに内緒で レッドクロス に募金した。

皆様もいかが?


どうか、ブルルが楽天の嫌われ者になりませんように。






















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Last updated  September 2, 2005 03:43:43 AM
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