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一茶教団は、日に日に大きくなっていきます。
大勢なのですが、由駄がいるのでしっかり統制がとれています。
一茶は毎日、みんなに教えを説いていきます。
「貧乏な人は幸せもんです。彼らは金持ちよりも早く天国へ入れます。
悲しんでいる人は幸せもんです、彼らは慰められます。...」
また、
宗教の決め事でも従来のがんじがらめの規則を止め、
たった二つにしました。
ひとつは『心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、
あなたの神である主を愛せよ。』
二つ目は『あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。』
それだけにして規則によって行動するのではなく、
自分自身のうちから起こる真心を大切にしなさいと教えました。
一茶は、わかりやすく教えを説き、
神様は父や母のように無償の愛を人間に等しく与えてくれる、
この世でのお金や地位ではない、善行を積み重ねることによって
天国へ行けるのですとみんなに伝えました。
中には一茶を拝んでいれば天国へ行けるとか、
お布施をいっぱい上げれば、天国へのパスポートがもらえると信じてる
哀れな人間がいます。
一茶は、そういう人たちを厳しく非難し、考え方を改めるよう指導しました。
そうしてどんどん信者が増えていったのです。
しかし、そうなると今まで最大勢力を誇っていた遊太屋の教会の司教たちが
黙っていません。
彼らは一茶に難癖をつけて、困らせてばかりいます。
それは、お布施が減って今までのように贅沢できなくなったからです。
今まではお金に応じ、天国へのパスポートを発行していたのですが、
その申請が日に日に少なってしまったのです。
例の由緒正しき協会は大打撃です。
そして事あるごとに、一茶に宗教対決を持ち込んで
ぎゃふんと言わせてやろうと画策しています。
しかし、一茶はとても頭が良いので、刺客は言い負かされてしまいます。
それが気に入らないので、宣伝荷車でメガホン使ってあることないこと
悪口を言いふらします。
でも、かえってそれが一茶の人気を高めてくれています。
また、真理亜の存在も大きいです。
元遊女であるにも関わらず、一茶のおかげで、今や立派な女性です。
そこら辺の修道女よりも賢く優しく美しいので、みんなメロメロです。
弟子たちも一茶ほどではなくても立派に教えを説いています。
一見、順風満帆のようですが、一茶は一人悩んでいました。
(なぜ、欲深な彼らは改心できないのだろう、
それほど金や贅沢の味が忘れられないのだろうか、
どうすればすべての人間が正しい生き方をするようになるのだろう...)
誰も気づかず一茶は悩み続けました。
そう、ただ遊太を除いて。
一茶は、どんどん教えを広めていきます。
道端や湖や山でも立派な教えを説き、
病気の人も直してあげたりして、どんどん教団は大きくなります。
遊太屋の教会の者たちは、いまや一茶に対して
大きな憎しみを抱くようになってきました。
今まで通りに贅沢も出来ず、誰も敬ってくれず、ストレスが
たまってきているのです。
そして、とうとうお役人に賄賂を渡す事にし、
一茶を無実の罪でとらえるように仕向けたのです。
しかし、素行や頭の悪い役人程度では一茶に歯が立たず、逮捕できません。
怒った遊太屋の司教は、今まで貯めたお布施をどんどん賄賂に使い、
ついにはお役人のトップ、警視総監まで抱き込むことに成功したのです。
その状態を一茶は把握していましたが、
そのままにしておきました。
(今、彼らは迷っているだけなのだ。
仮にも聖職者なのだからそのうち、きっと正しい道に目覚めるはずだ。)
まずいことに一茶は、人を信じすぎていたのです。
しかし、救い難い人間はいるのです。
特に金や贅沢などの欲望に身を捧げた人間は、
地獄で罪を洗い流すのも困難なほど、気がふれてしまっているのです。
一向に目が覚めない元聖職者たちをみて一茶は悩みました。
~続く(かもしんない)
一茶物語13《一茶、亡くなる》 May 26, 2012
一茶物語12《一茶、再び放浪する》 May 23, 2012
一茶物語11《一茶、復活する》 May 22, 2012