迷鴎亭 ★BAKERY FESTE★

迷鴎亭 ★BAKERY FESTE★

2008.12.02
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カテゴリ: 日記
お葬式に行ってきた。
大学の恩師である。実は10月にも恩師が一人亡くなった。そのときは自分の親がまだ修羅場だったので行けなかったが、今日告別式だったK先生には、個人的にもとてもお世話になったので、一も二もなく参列した。

K先生に大学で教わったのは半年だけだった。翌年先生は定年退官された。私はいちおう教え子だが、弟子というわけではない。先生のご専門は英語学で、私は文学専攻だったし、出来の悪い学生だったから可愛がられるいわれもなかったはずだ。しかし、ちょっとしたことで気に入ってもらえた。いや、当時はそんなにいつまでも覚えていてもらえるほどのことをしたとは思っていなかったのだが、今でも当時の指導教官に言われるほど、注目してもらえたのだ。私だって生涯に一度ぐらい、そんなことをしたんだよ、ふっふっふ(と泣きながら書いているわけだが)。
まあとにかく、自分では忘れられてると思っていたのだが、先生が退官されてから、私はイギリスへ遊びに行って、向こうから絵葉書を出した。英語で書いたような覚えがある。Do you remember me? とか書いて。返事も期待してなかったのだが、なんと、ちゃ~んと覚えてるよというお返事をいただいた。それから、私は先生と『文通』を始めた。ろくに勉強なんかしないダメ学生だった私が、英語学の大御所に何を書いていたかというと、細かいことは覚えていないがとにかくくだらない雑談だったと思う。手紙を出すたびに、さすがにあれは失礼だったかなあ、怒ってるかなあなどと冷や汗かいていたのだが、いつもすぐにお返事をくれた。英語で書いても日本語で書いても、単語の使い方や漢字が間違っていると添削してくれて(笑)、面白い英語のネタなどを書いてくれた。

卒論の準備をしていたころ、先生はよく大学にお見えになっていて、指導教官に放置されていた私に、論文の参考文献を貸してくださった。(放置は指導教官の方針で、論文の内容にタッチしないだけで実はこまめに様子を見ていてくれて、何にも代えがたい指導をしてくれた。親子二代でお世話になったこの先生についても、本一冊ぐらい語ることはある。またの機会に。)

K先生のお宅にも、何度もおじゃましたことがある。忙しい御大のご自宅におしかけて、学問的な話題もない私が何をやってたんだろうと思うが、いつも奥様とお二人で暖かく迎えてくださった。本をいただいたこともある(立派なお弟子さんがたくさんいらっしゃるのに、私なんかがいただいてバチ当たりだよね)。
いろいろな話の中で、娘さんの写真を見せていただいたことがあった。知的でまじめそうなご主人と二人の写真で、なんてお品のいい素敵なご夫婦だろうと思った。お孫さんが生まれたときは、先生といっしょに写っている写真をお手紙に入れてくれた。先生、キャラ違うよwというぐらい、デレデレのおじいちゃんぶりだった。

私の結婚式の日、当時は高速バスしか交通手段がなかった茨城のT市に、先生は来てくださった。当時から少し足が弱っておられたので、あんな不便な所へおいでいただけて本当に感激だった。あ、実家にビデオがあるはず。探してみよう・・・。
その後は、訪問させていただくこともなく、季節のご挨拶だけしてきた。手紙を出してもなかなかお返事が来ないときは、風邪をこじらせて寝込んでおられるときだった。ご高齢だからなあと思っていたが、お仕事は精力的に続けておられたので、時間を割いていただくのも悪いと思ったのだが。たまには行けばよかったかなあ。


人はみんな年を取って死ぬのだから、年長者を送らなければならないのはしかたがない。先生には百歳でもそれ以上でも長生きして、もっといろいろ教えてほしかったと、言えばきりがないが・・・。

今日私は、長生きといえる年月を生きて、精一杯仕事をして、家族を愛して、多くの人の心に大切なものを残した人を見送った。
先生、どうぞ安らかに。さようなら。





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Last updated  2008.12.02 21:04:39
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