詩とイラスト ☆ 咲夢詩(さくむし)ーカズ3964

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2009.09.26
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詩

テーマ: 咲夢詩(636)
カテゴリ: 詩

『キネマ』

短かった夏を惜しむかのように

薄手の秋をまとう人々が行き交う街。

あなたを待つ車のハザードが

カチカチと鳴り止まないまま

あなたを探す わたしの視線は

暮れていく歩道の人ごみに吸い込まれていく。

やがて空は暗い紺色に染まり

幻想的なスクリーンには

立ち並ぶビルのシルエットと

過去の記憶が映し出される。

追憶とか 後悔とか そんな確かな意識ではなく

ただ漠然と

過ぎ去りし日々の切り取られた場面が

脈略もなくつなぎ合わされただけのキネマ。

楽しくもあり 悲しくもあり せつなくもあり・・・

抜けない棘が刺さったままの

こころの一部が

シクシクと痛み始める。

そして 憂鬱と不安に包まれそうになったとき

フィルムは突然に切れた。

スクリーンの向こうから

あなたが駆けてくるのが見えたから。

あなたの笑顔が見えたから

今は それだけで良い。

『ブランコ』

子供が飛び降りたブランコが

その反動で

いつまでも 揺れているのを

いつまでも 眺めていたら

いつの間にか 

公園で 

一人ぼっちになっていた。

何を待つでもないけれど

何故か

取り残されたような

気持ち・・・

自分の居場所が解からないまま

同じ場所で

揺れ続ける 心

あの ブランコのように






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最終更新日  2016.03.21 12:53:04 コメントを書く


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