何年も経って、状況は少しも変わらず、家に帰れなかった。
彷徨っていると、また、あの男に出会った。
夢見てて、どうもこの感覚がわからないのだが、恐ろしい男から逃げ出せた安心感がない。
この場所がどこだかわからない。
何時もそうだが、本人は判っているのだろうが、夢の中に入っているせいか、この人間の中に入っているのは確かなのだが、記憶が共有できない。感覚とかは共有できるのだが、考えも共有できない。
だからココがどこか俺にはわからない。
なので、「この空間に閉じ込められた」と言う考えがなかなか浮かばなかった。
非常口とか探している様子もうかがえず、食事も食べてる様子もない。
空間に閉じ込められてるなら、空気とかの心配もあるだろうが、全くしてない。
だから、閉じ込めえられてるなんて考えもしなかった。
何年も彷徨うってどういうこと?
感覚で言ってるのではと気付くのにもまた、何年も掛かった。
人っ子一人いない感じだが、実際はまだ多くの人間達がそこにいた。
みんなで脱出しようと普通は考えるものだが、全くそんなことしてない。
どういう感覚なんだ?