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小説 「 scene clipper 」 Episode 42
「 K wife
」 タップすると上妻に繋がる。
「・・・・・ よう電話番号覚えてたか」
「まあそう言うな」
「仕事なら、今のところ無い、悪いが・・・」
「いや、前回たっぷりもらってるから心配ないよ、しかし200とはあの作家、はずんでくれたもんだな」
かすかに上妻の笑い声がした
「どうした?」
「いや、あれだな・・・俺らまだダチの濃さ変わってない、そう思ってさ」
「意味を聴いてもいいか?」
「ああ、俺らの会話、相も変わらず贅肉まったくなしで良く繋がって成り立つもんだなって」
「あたり前だろうよ・・例えお前にぶん殴られても俺は腹を立てる前に、『何か訳ありなんだろう』って考えるからな」
「・・・ま、そんなもんだろうな・・・ところで本題に入ってみるか・・・」
「ああ、実は近々大分に行く用事ができて、それで仕事のスケジュールを確認しようってわけだ」
「ん、大分・・・親父さんの法事か?」
「いや、別府の田島の叔父さんの墓参りなんだ」
「おう、あの人な・・・さっきも言ったが丁度今なら仕事の依頼はないから行ってきたらいい・・・マリさんも連れていくんだろ」
「その方がいいかな・・・」
「けじめ、つけとけよ、そろそろ」
「・・・・・・・・」
別府の田島家へ電話を入れると従妹の京子が出て何時でもいいと快諾してくれた。
ケンに電話して三日後ではどうか打診してくれるよう頼み、その日の内にお任せするとの返事をもらった。
One by oneone by oneone by one
最近のルーティンというか、10時頃になると近くのスーパーにマリと2人で行き昼飯と夕飯の食材の買い出しに行く。その帰り道は何時ものように十号通り商店街を北へ戻る。
「マリ、俺ちょっと大分に行くことになってさあ、叔父貴の墓参りなんだけど、お前一緒に行かないか?」
「え、・・・いいの?一緒で・・・」
「ああ、俺の従妹に紹介しときたいし、どうだ」
まず、指をからめて「嬉しい」と言い、頭を俺の胸にあずけてきた。
「そうだ、言っとくけど、墓参り最初は俺と親友とで、その後で俺とマリとでな・・・」
「?・・・・・」
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