マツモトヨーコの海豚亭通信

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2006/01/30
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カテゴリ: 文化的なはなし
大学の専攻は版画だった。

木版、銅版、シルクスクリーン、リトグラフの4種である。
その中でもいちばん手描きに近い感覚でできるリトグラフを主に制作していた。
リトを刷るには大そうな鉄のかたまりのようなプレス機が必要となる。
京都から東京に移住する際に、住宅事情を考えると、とても東京にそんなでかい機械はもってこれず、今も実家におきっぱなしになっている。

そんなわけで、東京に来てからはしばらくブランクがあったのだが、数年前から大学時代の恩師のプリンターをやっていた刷り師の先生がやっている工房でリトグラフ制作を再開した。

一般的に、リトグラフという言葉を聞いたことはあっても、それがどんな版画なのか説明できる人は少ないとおもう。
リトグラフのリトとはラテン語で石の意味である。

その石の表面に脂肪性の描画用具(クレヨンなどでも可)で描画すると、その描いた部分が反応するという不思議な性格を持ったものなのである。
「石を使うんです」というと、「では石を彫るんですか?」と聞かれることがほとんどだが、銅版や木版のように物理的に凸凹を作って、その溝にインクをつめるというものとはちがう。
あくまで平面のままで化学変化するのである。平版と種別されるゆえんである。
要するに描いたとおりに刷れる、という版種である。

ところで工房では、リトをもっと知ってもらいたいし、作る人も見る人ももっと増やして盛り上げたいよね、という話をよくする。
それにはどうすればいいかということになるのだが、いちばんいいのはリトグラフ界からスター的アーティストを生み出すことである。
美術に限らず、どんな業界でも実力もあって人間的にもキャラクター的にもスター的要素を持った人物が現われたら、その人を通じてその仕事や分野に注目が集まるだろう。
しかしこれはなかなかそう簡単にいくもんでもない。
それよりもてっとりばやく注目を集めるには「ドラマ化」やな!ということになった。
最近は文芸書などでもアイドルや人気女優がコメント寄せると、確実に売れるというふうな現象があるくらいだ。
柴咲コウちゃんあたりが才能あるのに不治の病におかされたリトグラフ作家だったり、オダギリ・ジョーくんとか妻夫木くんなんかが若いリトのプリンターだったりするのがええんちゃう?とか、仕事そっちのけで盛り上がる。


たとえばリトの版は、脂肪に反応するので、指紋もばっちり拾う。
だから犯人が被害者ともみあううちに版に指紋がついてて、最初気がつかないのだが、あるときその版を製版したところナゾの指紋が浮かび上がってきた、とかあるいは指紋がついて証拠を残してしまったのだが、石の場合だと研磨することによって新しい版に生まれ変わるので、それで証拠隠滅するとか、またまたその研磨が足りなくて、消したはずの証拠がゴーストのようにうっすら浮かんでくるだとか・・・
タイトルは「版の上のダイイングメッセージ」で決まりやな!! とか、使えるトリックやなんかが版画の制作課程にはいっぱいある。
あとはどうまとめるかだ・・・
だれか使ってくれないかなー


リトグラフ工房 ラール・ヴェリテ
http://homepage3.nifty.com/verite/






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Last updated  2006/01/30 11:32:06 PM
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