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2008年01月27日
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カテゴリ: 家庭教師



今回は、契約時に使える法律について申し上げたいと思います。

まずは、不実の告知の禁止(特商法44条1項)・故意に事実を告げない行為の禁止(44条2項)です。
早い話、嘘をついてはいけないし、重要なことを黙っていてもいけないのです。
例えば、実際には学生しかいないのに「社会人の教師が教えます」とは言ってはいけないのです。あと、地方だと「〇〇大生だけでやっています」と言うのをウリにする業者がいるみたいですが、もし別の大学生が混ざっていたら特商法44条1項違反です。

それと、家庭教師派遣業者の中には、家庭教師に研修なんかしていないのに「研修した」と称している業者がいます。実際、私が登録した業者の中には研修をしていないのに、「2週間の研修を受けたことにしてください」と言ってきたり、簡単なテストをもって研修したことにしている業者がありました。

それにもかかわらず、「家庭教師には研修が義務付けられています」なんていうのは、特商法44条1項違反と言うわけです。

家庭教師派遣で「故意に事実を告げない」と言うのは、あまり良い例が浮かびませんが、例えば「教材販売はしません」と言っておきながら、家庭教師派遣だけの契約を結んだ後に「実は教材を買わないと家庭教師は派遣しません」と言われるとかが該当するかも知れません。

そして、以上の規定(特商法44条1項・2項)に違反するとお客の側には契約取消権が発生します(特商法49条の2)。

取消権に基づいて取り消すということは、前回の話とは異なり、契約自体がもともと無効になるので(民法121条)、理論上は、支払った額の全額返ってくるということになります(民法703条)。
ただ、実際には全額取り戻すというのは、なんだかんだあって難しいらしいですが、特商法49条の2は交渉上の強力なカードになるはずです。


このほかにも、たとえ違反しても取消権は発生していないものの、禁止されている行為があります。

一つ目は、困惑させる行為の禁止です(特商法44条3項)。
もちろん、民法上でも強迫(「脅迫」ではありません)に至れば契約取消できるのですが(民法96条)、家庭教師派遣業者は、強迫に至らなくても困惑させる行為も禁止されます。

例えば、契約するまで帰らないとかがあります。家庭教師の勧誘は夜間にされることも多いので、業者に居座られると大変困惑し、根負けして契約してしまうことがあると聞きます。
ですから、もし「契約するまで帰らない」などと言われたら、「特商法44条3項に違反しますから、お引取り下さい」と言ってやりましょう。

もし、「特商法って何ですか?」などと言われたら、「特商法も知らない方とは絶対に契約できません!」と言って追い出してください。

二つ目は、誇大広告の禁止です(特商法43条)。
「絶対に成績が上がる」とか、「この教材は市販されているものよりずっと良い」などとは言ってはいけません。

ちなみに、断定表現のみを禁じているわけでは有りませんから、「断定さえしなければ何を言ってもOK」というわけでも無いのです。たまに、この辺を勘違いしている業者さんがいらっしゃいますが、誤りです。

ですから、勧誘に来た人が、上記のようなことを言っていたら、契約しない方が無難です。
特商法を知らないからです。

以上の2つ(特商法43条・44条3項)は、業者が違反しても取消権までは発生しませんが(個人的には、44条3項は取消権を発生させるべきだと思うのですが、取消権を認めた条文が見つかりませんでした。もし見落としがあったら教えてください)、特商法47条に基づく業務停止命令の理由になります。
つまり、特商法43条や44条3項に違反すると、業務停止命令を食らいかねないのです。
ですから、特商法43条や44条3項に違反されたら、国民生活センター等に相談してみるといいでしょう。


契約時には、以上4つの条文が皆様のお役に立てるはずです。
家庭教師派遣業者は一杯ありますので、特商法を知らない業者が来たら、直ちに切って、新しい業者を探すか、直接契約の家庭教師を探すことをお勧めします。


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最終更新日  2008年01月28日 07時49分11秒


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