マックス爺のエッセイ風日記

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2016.09.26
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カテゴリ: 文化論
<イタコとユタ その2>



 私がお会いしてお話ししたイタコさんはこの方で、宮城県出身だそうだ。子供の時から霊感が強く、人が見えないものが見えた由。成人してイタコさんについて修行され、ご主人を亡くされた後は、開山期間中は盛岡出身のイタコさんと一日交替で恐山にいるとのこと。

 降霊(口寄せ)は一霊につき4千円と壁に張られていた。遠くは沖縄からも来られ、ユタのことも知っていた。お話を聞いたのは30分ほど。とても貴重な体験だった。





 このシリーズを始めるに当たって、ネットで画像検索をした。ヒットした一枚がこれ。再度名前で検索すると盛岡の方らしい。恐らく私が会ったイタコさんと交代で勤めているのはこの方だろう。かつて恐山には20名を超えるイタコがいたが、今はたった3名と聞いた。昔は盲目の方が多かったそうだが、現代のイタコさんは携帯電話を使うモダンな方だった。




 こちらの写真は昨年の一人旅で訪れた「青森県立郷土館」の民俗コーナーに掲げられていたもの。どうやら「口寄せ」の最中で、亡くなった方の霊を呼び起こしているところ。かつては民間宗教の一種で、「お山信仰」や「おしら様信仰」とも関係してると聞いた。だが現在は恐山の一角にある修行棟に常時(降雪期の閉山中は除く)常駐していた。




 これに対して沖縄のユタは霊感の強い人が自然発生的に就くようで、「探し物」などの相談にも応じる一般的な職とも思える。それだけ沖縄ではユタが暮らしに関わっていたのだろうし、貧しさゆえにインチキも紛れている理由なのかも知れない。

 写真は青森県立郷土館で撮影したイタコの所持品。お経、祈祷の際に弦を鳴らすための弓、数珠などが見える。弓はアイヌの儀式にも通じるものがありそうだ。


 エイサー

 ここで沖縄の言葉と東北の言葉を比較してみたい。

 (女)   東北:おなご 沖縄:いなぐ
 (イタコ) 東北:いたこ 沖縄:ゆたぐわー
 (芋)   東北:いも  沖縄:うむ

 言葉の響きから、元は一緒の語源だったことが推定出来よう。2段目。東北の「こ」も沖縄の「ぐわー」も可愛いと言う意味の接尾語だ。3段目。芋の古語は「うも」で、本土ではこれが「いも」に、沖縄では「うむ」に変化したと考えられる。琉球語が日本語の古語に近く、一方言と考えられるのは、共通の語源を持つためだ。私が沖縄に赴任した時に「古い日本」を直感したのも、きっとそのためだろう。




 再び東北の民間信仰に話を戻す。写真はおしら様。ご神体は桑の木を削って作り、その上からきれいな布を被せてある。2体1組で、1体は馬か男。もう1体は娘の姿をしている。主として岩手県、青森県で農業の神、蚕の神、馬の神として信仰されている。この祀りにはイタコも関わっていたようだ。この写真も青森県立郷土館で昨年撮影したもの。




 最後に青森県立郷土館にあった「祭文語り」の写真を載せておこう。これは門付芸、大道芸の一種で、ほら貝を吹きながら「説教祭文」を語るという芸能。江戸初期には三味線を伴奏に歌謡や浄瑠璃を取り入れた芸能となり、浪曲の源流となったそうだ。琉球王朝時代の叙事詩「おもろさうし」も本来は歌謡で、節をつけて歌っていた由。<続く>





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Last updated  2016.09.26 06:53:17
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