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2007年04月05日
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地球人の未来が輝いた

 頭髪が薄くなり、ハゲかかるという現象をもって恐怖の老化の初期症状と判断し、絶望させることは罪であり、医師の誤診の元ともなる。

はげと老化現象は関係ないと青年気分に浸っていた時、高1の息子が同情と哀れみの眼差しを露骨に現して言った。

 「お父さんの頭、ハゲかかっている。おかわいそう。もう年だね」

 その一言は鋭く私の胸を刺し、地球人なら必ず味わう惨めさを痛感したのである。しかし、いつまでも失望してはおれない。そこで考え直した。一つだけ老化しないものがあるではないか。それは精神年齢で、まだまだ若く、17、8歳の花の青春なのだ、と。

この長男は、二男が丸坊主に徹し、武士道の厳格さのような性格を持っているのに対し、色白く、スラリとした痩身長躯で、たいへんなおしゃれ、それでいてデリケートな正義感を持っているために始末が悪い。

その息子が中学時代のクラス会を土曜日の夜、浦添城跡公園でやるとのことで、会費2000円を請求してきた。私は内心穏やかではなかった。生徒たちの狂乱の酒宴の光景や、数珠つなぎとなって警官に補導されるさまが小さな視神経に宇宙的な広がりの映像となって投影されたのである。

しかし、私は息子とそのクラスの生徒たちを信じることにした。浮世のチリや汚濁の中へ落としても、それに染まらぬ泥中のハスとなれるような教育と、それに対する親としての生き方をしてきたはずだ。私は、そうした自信に戸惑いながらも、ぎこちない笑顔で息子を送り出した。そして、その後を追ったのである。

高台の公園広場で数十人の生徒たちが、芝生に輪となって座り、夕焼け空と頭上まで広がる濃紫の光彩の元で友情の美しい触れ合いを始めたところであった。私は良心の呵責に耐えながら、ハブの出そうな岩陰から頭を突き出して偵察した。もし、丸ハゲであったら夕日にきらめいて、すぐ、私の存在がばれただろうと思う。



しかし、目の前の光景は、何と解放的で伸び伸びとしていることか。甘美な時間と清純さが無垢の光芒を放ち、壮麗な星空に溶け込んでいく。そこには大人のイヤ味が全くなかった。

生徒たちは一人一人立ち上がり、現在の状況を話し、将来の希望を告げる。その度に拍手が起こった。 「宇宙飛行士になる」とか「私は00のお嫁さんになる」などと言う生徒もおり、笑いの渦がどっと上がったりする。・・・そのうち、

「ビールを飲もう」

と一人の生徒が言い出した。生徒たちの目はビールにくぎ付けとなり、深い沈黙が続く。しばらくして、息子が遠慮がちに立ち上がった。

「大人のまねは悪いと思う。ぼくには愛する父と母がいる。二人のためにも酒、タバコは成人するまで絶対やりたくない」

沈黙が急に破れ、大拍手が起こった。私は救われたような思いがした。このグループが、大人たちの汚濁にいつまでも染まらないことを祈りたい。そして、私には地球人の未来がまぶしく輝いて写った。





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最終更新日  2007年04月05日 05時43分28秒 コメントを書く


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