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2007年04月27日
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子供たちよ、共に歩もう ..

 突貫工事から帰ってくると6人の子供たちが、背の高い順に、一列横隊となって居間の畳に正座していた。何かあるな、と私は直感した。

 「これはお珍しい。父上の帰りを丁寧にお迎えくださるとは、さすがお父さんの子供たち、えらい!」

 私は先手を打った。だが、子供たちの表情は冷たくて硬い。そして、高2の長男が代表して言った。

 「父さんはいつ、山や梅へ私たちを連れて行ってくださるのですか。夏休みは、もうすぐ終わりです。ハワイ旅行へ行った友達もいるのです」

 私の心は痛かった。土方には日曜、祭日、盆も正月もないのだ。地獄の生活苦と背中合わせの毎日なのである。私は心を鬼にして言った。

 「甘えるでない。アフリカの子供たちを見よ。一日に何万人という餓死者が出ているのだ。その暗黒の悲惨な現実を横目に、お前たちは平気で海や山へ遊びに行けるのか」

 しかし、子供たちは納得しない。

 「それでは私たちも、アフリカの子供たちのように惨めになれ、ということですが」 



 すると、中2の次女が言った。

 「青春とは地獄だ」

 それは鋭い皮肉だった。

 「地獄は青春だけではない。大人はそれ以上の地獄だ。だが、それは、もっと強く、もっともっと強く、さらに強くなれ、という天が与えた試練なのだ。だから、ともに地獄の苦しみを苦しみとせず、地獄の鬼どもを片っ端から退治して、心広々と喜んでいこうではないか」

 子供たちはあきれたようにそれぞれの机に散った。

翌日、私は仕事を休んだ。そして、北部の海へ子供たちを連れて行った。青い空と青い海、美しい自然の広がりに、子供たちの喜びに弾む声がこだました。





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最終更新日  2007年04月27日 19時56分33秒 コメントを書く


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