40日の旅

40日の旅

結婚生活2


帰宅は夜12時前後。

産後すぐは、あかちゃんとのこもりがちな生活に「大人と話したい」なんて思ったりしましたが、外に行ける様になってからは「元気で留守がいい」?みたいな感じ・・・産後の肥立ちが良くなかった私には家事も楽だし!

彼は仕事だが、毎日曜夫の実家に孫を見せに行き、昼と夜の食事を済ませて帰してもらうのが、お決まりのパターン。
時には、子どもを預けて美容院に行ったり・・・なんて事もあった。

「子どもが2歳になったら働きたい」と義母に言うと、「じゃあ、私が仕事を辞めて子守りをする」と言う話しもしていた。
義母は自分の子を「産んだだけで育てていない」といつも言う。
当時、商売屋さんだったので、主人はおばあちゃんやおばさんが育てたと。
だから、孫の面倒をどうしてもみたい!と。
私は仕事したくてたまらなかったので、本当にありがたい事で・・・

アパートの近所にも、友達が出来て平日は行き来して、楽しい子育てライフ・・・
2歳になるまで、じっくり子どもと過ごそう・・・
と、思っていたのだが・・・

ある晩、主人は頭を抱えて帰って来た。
遊びに行ったバーで賭け事をして、600万の借金が出来たと言う。
「???」私には意味の解らない世界・・・

とにかく返さないと怖い人がやって来る。と・・・
で、お金はないから月々少しずつ返す。でも生活に支障がない様に仕事の後にバイトをする、と。
「お前が働いてくれたらな~」みたいな事を言ったのですが、
産後から貧血気味でフラフラの私は「無理だけど・・・」

すぐにお父さんの所へ彼は行き、話しを聞いてもらって、借金の1/3をすぐに返してもらったそうな・・・・・・・
お父さんは、アパート代が大変だろうから、実家で一緒に住める様に3階立てに増築まで考えてくれたのだが
建ぺい率が足りなくて出来ないとの事。

結局アパート暮らしのまま、残りの分を返すために、彼は仕事とバイトを掛け持ちの毎日が始まった。

私は何も出来ず、今までと同じ毎日を送るしかなかったし、訳の解らない借金・・・お父さんに一部を肩代わりさせた事の驚き、(自分のやった事の責任持たないの?)しんどい毎日に弱音を吐く彼が謎であった。
(この時、私は夫に内緒で警察署のマルボのドアを叩いて、その店の「タレコミ」にまで行ったのだ!)

そんなピリピリした毎日になってしまい、ケンカが多くなり。
ひどい時は部屋のガラスを割った彼・・・その時には子どももいた・・・

挙句の果てには、知り合いの話しを引き出す。
2度離婚していて、2人の子どもに養育費を払わなければならない人と結婚して、子どもを産んだばかりの奥さんは実家に赤ちゃんを預けて飲み屋さんで働いている・・・すごいな~いいな~。あ、お前は身体の調子が悪いから無理だもんね、と。
返す言葉を失った・・・

「家庭内離婚」当時出た俗語。最先端だ。
と、のんきに言っているが、一言も言葉を交わさない日が何日も続くのはかなり、苦痛だった。
その前から、昼起きて夜中帰るリズムだったが一旦眠っても、主人が帰ってからお酒を飲んでいる時には、起きて話しをしたりする事でコミユニケーションを取ったり・・・手紙を書いておくと、朝起きた時に返事が書いてあったり・・・そんな事もなくなってしまった。

ある朝、私が目を離した時に1歳少しの息子が主人の寝ている横に行き「パパ~」と。すると「うるせーな!おめーは!」と腕を思い切り降りかざした。見てしまった。それは、たまたま当たらなかっただけの事。
びっくりして泣く子。無視して寝てる父親。
込み上げる怒り!!!即座に走って息子を抱き上げ、
寝ている彼を思いっきり蹴っ飛ばした!
反撃なし。

体調が整うまで、我慢するしかない。
すでに心は決めていたけど、誰にも言えなかった。

体調が整うのに半年程時間はかかったが、「よし」と決めて就職を決めて来た所で彼に話しをした。後は養育費を決めないとね、と二人の間はスムーズに終わった。











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