M-BLstory

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February 6, 2025
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テーマ: 自作BL小説(22)
カテゴリ: BL小説
第四章 焦がれる熱、触れる肌

戦が続く中で、蒼真と景虎の距離は確実に縮まっていた。景虎は最初こそ警戒していたが、蒼真の知識や考え方に興味を持ち、いつしか頼るようになっていた。そして蒼真もまた、景虎の誇り高い姿に惹かれずにはいられなかった。

そんなある夜。

「蒼真、お前……本当に妙な奴だな」

景虎は酒をあおりながら、蒼真をじっと見つめていた。二人きりの帳の中。蒼真はその熱を帯びた視線から逃れられずにいた。

「俺の何がそんなに妙なんです?」

「……こんなに心を許した男は、お前が初めてだ」

景虎は低くそう呟くと、蒼真の顎を軽く持ち上げた。

「景虎さん……?」



驚きよりも先に、熱が駆け巡る。景虎の手は蒼真の後頭部を支え、深く舌を絡めてきた。まるで、確かめるように、貪るように。

「ん……っ」

蒼真の背をなぞる指が、肌を焼くように熱い。鎧を脱ぎ捨てた景虎の体は、戦場で鍛え上げられたしなやかな筋肉に覆われていた。その体が、迷いなく蒼真を押し倒してくる。

「……俺は、戦では誰にも負けぬが……」

景虎は蒼真の耳元で囁いた。

「今だけは、お前に溺れてもいいか?」

蒼真の胸が高鳴る。景虎の手が衣をゆっくりと引き剥がし、剥き出しになった肌が夜気にさらされる。その熱を求めるように、景虎の唇が首筋に落とされる。

「……いいよ、景虎さん」

夜は深く、二人は互いの熱を確かめ合うように溶け合っていった——。





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Last updated  February 6, 2025 08:22:44 AM
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