椿荘日記

椿荘日記

歯とマリ



生まれつき歯が弱い様で、歯磨き(指導も受けていました)もずっと続けていたのにも関わらず、子供の頃から虫歯に悩まされていました。しかも下の歯並びが悪く、一時は矯正用のワイヤーを嵌められていたのですが、神経質だったのでどうしても我慢できずに取ってしまいました。

小学生から高校生までの主治医は父のゴルフ仲間で、腕は良いのですが、目が悪い先生で、いつも悪い歯を探すのに苦労していました。
成人してから以降は、以前実家のあった田園都市線沿線の近所のお医者様で、イギリスから帰国してからも診て頂いていました。
とても優しい先生で、腕も良く、頼りにしていたのですが、先生もお年を召してきて引退間近でしたし(後継者は米国留学しているお嬢さんでした)実家が越したため、足掛かりが無くなり、疎遠になってしまいました。

他のお医者様もそうですが、特に歯科は俗にいう「あたりはずれ」が多いので、とても飛びこみで行く気持ちになれず、行かなければと思いながら(一時は姉の通っているところ~大田区です~にしようかとも思いました)何年か経ち、丁度去年の今頃、からかって、紛らわしていた奥歯が急に強く痛み始め、選択の余地無く当時の家(転勤者住宅でした)の近所の歯医者さんに飛び込むことを余儀なくされました。
新しい医院で、お医者様も若く、これは期待できるかしらと思いながら治療を受けました。

何度となく治療した歯なので、無残なほど削られ、詰め物をされ、次回は銀をかぶせますといわれて、取り合えずほっとして家に帰りました。その晩から強い痛みに再び襲われ、翌日は1日中痛み続け(土曜日でした)遂に、日曜の朝に我慢が出来なくなり、タウンページで探した「日曜休日診察」の医院を探して電話、痛みで半泣きになりながら、車で向いました。

とあるホテルの五階にある、この歯科医院のソファに腰掛け、問診表に記入し、飛込みですので、30分ほど待たされました。
痛みと腫れで最悪の気分でいたマリの目には、待合室の、ホテルのロビーのような設えや、大勢の若くて綺麗な職員の女性の、丁寧で親切な対応も殆ど映りませんでした。

名前が呼ばれ、明るく広々とした、幾つものパーテーションで区切られた、診察室に入ると、何人ものお医者様と歯科助手の方々が忙しそうにしています。マリの担当の先生は女性で、やはり若くてお綺麗でした。
丁寧な診察、治療の後も詳しいカンファレンスがあり(治療後の痛みは、歯根がまだ化膿して詰まっているのにフタをしてしまったからだそうです。まあ、なんてことでしょう!)今後の治療方針など話してくださいました。

その後も歯根のお掃除は続き三ヶ月後に立派な(?)カラットゴールドの奥歯が三本はいりました(残念なことに~?~マリの最初の担当だった先生は、他の系列診療所に院長先生としてご栄転となりました)。
自費になってしまいましたが、今後の歯の寿命と耐久性を考えたら、仕方がないかもしれません(確かにマリが中学生の時に直した歯~自費でした~は今だに健在です)。
今は新しい先生(男性でやはりお若い方です)の担当のもと、欠歯部分にインプラントを施こすなど、治療は続いています。
他にも、治療済みで寿命の尽き掛けた歯がまだまだあり、今や歯は私よりも、主人にとっての天敵となりつつあります。


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