今日も歌舞伎座。なんと節分の今日は、昼の部だけ豆まきがあった。
昼の部の外題は、
一、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
加茂堤 賀の祝
桜丸:橋之助 八重:福 助
松王丸:染五郎 梅王丸:松 緑
斎世親王:高麗蔵 苅屋姫:梅 枝
三善清行:松 江 春:扇 雀
千代:芝 雀 白太夫:左團次
二、京鹿子娘二人道成寺 (きょうかのこむすめににんどうじょうじ) 道行より鐘入りまで
白拍子花子:玉三郎 白拍子花子:菊之助
三、人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)
左官長兵衛:菊五郎 女房お兼:時 蔵
和泉屋手代文七:菊之助 娘お久:尾上右 近
角海老手代藤助:團 蔵 和泉屋清兵衛:三津五郎
家主甚八:左團次 鳶頭伊兵衛:吉右衛門
角海老女房お駒:芝 翫
「菅原伝授手習鑑」は、天神様菅原道真公が政敵藤原時平の陰謀で太宰府に左遷される悲劇を扱ったお話。
「加茂堤」「筆法伝授」「道明寺」「車引」「賀の祝」「寺子屋」などの段があって、今回は「加茂堤」と「賀の祝」の上演。
役の上では、道真公は菅丞相(かんしょうじょう)、藤原時平は藤原時平(ふじわらの しへい)となってる。
四郎九郎というお百姓に当時はとってもめずらしい三つ子が生まれ、菅丞相が詠んだ「梅は飛び、桜は枯るる世の中に、何とて松のつれなかるらん」という和歌によって、梅王、松王、桜丸と名づけられる。
三つ子は成長して、長男の梅王丸は菅丞相、次男の松王丸は藤原時平、三男の桜丸は帝の弟 斎世親王の牛飼舎人となって仕えてる。
「加茂堤」では、斎世親王の牛車を牽いてきた桜丸と、丞相の養女 苅屋姫を連れてきた女房の八重が、二人の逢瀬をとりもつ。
うじうじしているのを見かねて、二人を牛車のなかに押し込めたら、今度は二人にあてられて、桜丸と八重のラブシーンまであった。実の兄弟で演じてはって大変やなあ。
時平の部下三善清行に逢引がばれそうになるけど、姫と親王は落ち延びていき、それを桜丸が追うところまで。
牛の役のお二人、ずっと座っててお疲れさま。
この後、苅屋姫と斎世親王の一件から、丞相は九州大宰府に飛ばされる。
「賀の祝」は、三つ子の父で七十歳を迎える四郎九郎の古稀を祝う場。河内国の佐太村(今の守口市)で菅丞相の別荘番をつとめ、丞相の愛樹、梅松桜を大切に世話しながら暮らしている四郎九郎は、丞相から古稀を機に白太夫と名乗ることを許される。
梅王丸と松王丸は、帰ってくるなり取っ組み合いの喧嘩を始める。米俵を担いで二人で暴れまわっているうちに、庭の桜の枝が折れてしまう。
青くなってると、桜丸の妻八重と氏神参詣に行っていた白太夫が戻ってくる。
梅王丸が大宰府の丞相の元へ行きたいと願い出るが、父は丞相の妻子に尽くせと許さない。
松王丸は勘当してくれと願い、主人時平へ忠義で親の心に背く不孝者と聞き入れられる。
桜丸からは菅家没落の原因をつくったからと、死の決意を聞く。父として何とか助けたいという思いも捨て切れなかったけど、結局桜丸の切腹に自ら鉦をたたいて介錯し、丞相のお供をして大宰府へ行く。
なんや腑に落ちへんかった「菅原伝授手習鑑」が、やっとわかったような気がした。
「加茂堤」では、訳知りのお姉さんやった八重やけど、「賀の祝」ではお嫁さんのなかで一人若い娘のようやったのが気になった。別々に演じられることのほうが多いから、いつの間にかそうなっていったんやろうなあ。
「京鹿子娘二人道成寺」は、シネマ歌舞伎で 観てる
。
実際の舞台のほうがやっぱりええなあ。シネマ歌舞伎の時は、菊之助さんかわいらしかったけど、今回は玉三郎さんのほうが若く見えるぐらいやった。
「舞尽くし」では「Yes, we can!」も登場してた。
「恋の手習い」の後、玉三郎さん、菊之助さん、所化さんが手拭い撒きをしはった。今回のためのお二人の家紋が入った特製の手拭いのようやった。
一度幕が閉まって、豆まき。
紅白の幕の前に、歌舞伎俳優さんが黒の紋付姿で登場する。玉三郎さんと菊之助さん、
所化さん5人(松江さん、松也さん、梅枝さん、後はどなたやったんやろう)は道成寺の衣装のまま。
菊五郎さんのご挨拶に続いて舞台上に鬼が登場し、豆まきが始まった。
芝翫さん、菊五郎さん、吉右衛門さん、時蔵さん、三津五郎さん、玉三郎さん、菊之助さん・・・と錚々たるお顔ぶれ。成田山の豆まきもすごいけど、これは世界一華やかな豆まきやろうなあ。
三階席にも大入り袋に入った豆をスタッフの人が配りに来てくれはった。
最後のほうでは、空になった枡まで役者さんからもらってはった。
ええ日に観劇できてしあわせやった。
最後は、三遊亭円朝の落語が原作の「人情噺文七元結」。
しみじみと胸に響く、笑いと涙の人情話やった。
菊五郎さんの江戸っ子長兵衛、時蔵さんの勝気で健気な女房お兼、團蔵さんの手代藤助、芝翫さんの女房お駒、左團次さんの家主甚八、三津五郎さんの和泉屋清兵衛、吉右衛門さんの鳶頭と、すごく豪華な配役。
菊之助さんの文七は水も滴るいい男。菊五郎さん、吾妻橋のとこで菊之助さん文七を思いっきり突き飛ばしてるように見えて、迫力があった。
元結っていうのは、髷(まげ)を結うための水引のような紙の紐のことやそうや。
今月の歌舞伎は予定を観てしもたから寂しい。一幕に行こうかなあ。でも、さよなら公演になって、一幕も通しで観る人が増えてるみたいやし、すごく並んでる。
行けるかなあ。
今日のラッキーくじは、両方ハズレやった。
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