8月21日の続き。しろたえのレアチーズケーキを おやつに買うて
海老蔵さんの「石川五右衛門」をやってる。
猿之助スーパー歌舞伎みたいなのかと思うてたら、全然違うて古典の雰囲気が濃厚。
歌舞伎の演出のおもしろいもんを全部集めたような舞台。
「金田一少年の事件簿」や「神の雫(しずく)」などの原作者、樹林伸(きばやし しん)さんがこの歌舞伎の原作を作りはったそうや。
「週刊モーニング」にも同時進行で、歌舞伎の原作を元にした漫画「風と雷」が3回にわけて掲載されててんて。
お客さんには、若い男性がいつもよりちょっと多かったかなあ。
序幕は、三條河原釜煎りの場。
忠臣蔵の大序のように、顔を伏せて登場し、後見付きの人形振りで演じる。
眉毛まで人形のように動くのがおもしろい。
舞台は変わって、伊賀山中。時間が戻ってるようや。
行き倒れとなっていた五右衛門が、忍者の頭 百地三太夫(猿弥)に見込まれて、修行に励み、忍法を授かる。
ここでは、派手な立ち回りや「だんまり」のようなスローモーションを見せてくれる。
二幕目は、秀吉の作った聚楽第 春爛漫の広庭が舞台。
七之助さんの茶々と海老蔵さんの五右衛門の色模様。これはお琴も入った長唄舞踊で、たっぷりと色男ぶりを見せてつけてくれはる。七之助さんの引抜きもあった。
五右衛門の立派な煙管(きせる)が、この場面ではキラキラいろんな色に輝いてた。
三幕目一場は 聚楽第お茶々寝所の場で、ラブシーン「濡れ場」もある。
ここで、團十郎さんの秀吉が登場。
あんまり秀吉には見えんかったなあ。「恋湊博多諷」の海賊の親分、毛剃(けぞり)みたいやった。
二場目で南禅寺山門楼上内陣に秀吉を呼び出した五右衛門。
秀吉の一番の宝、茶々の心を奪ったと自慢するが、秀吉は先刻承知。そればかりか、もっと肝をつぶすことを五右衛門に告げる。
五右衛門は、明国の宋蘇卿(そうそけい)の娘と秀吉の間の子やという。
このなんでもありの奇想天外な展開は、歌舞伎も漫画も共通の得意技かも。
五右衛門は我が身と引き替えに、茶々と子どもの命乞いまでする。
三場は、南禅寺山門の場。
ここで、足かけの大薩摩やったかなあ。次の場面やったかもしれん。
歌舞伎の外題「楼門五三桐(さんもん ごさんのきり)」そのままに、せりあがった山門の上で、「絶景かな、絶景かな。春の宵は値千両とは、小せえ、小せえ。この五右衛門の目からは、値万両、万々両」という名台詞。そのうえ、「にらみ」の見得まで大サービス。
大詰は、破れ寺の場から。
なんでこの場面があるのか、ようわからへんかった。大立廻りの「鯉つかみ」を見せたかったんかな。
もっともつかむのは「鯉」やのうて「鯱(しゃち)」。「鯱」は「姿は魚で頭は虎、尾ひれは常に空を向き、背中には幾重もの鋭いとげを持っているという想像上の動物」。
本水は使わへんかったけど、海老蔵さんが口から水を噴き出してくれはった。
いったんは金の鯱を捕まえて宙乗りも見せてくれるけど、逃げられてしまう。
この鯱が天守閣につけられたんかなあ。
最後は、飛ぎ六方で花道を引っこみはる。すごい迫力やった。
第二場は大阪城天守閣大屋根の場。
ここで大薩摩やったんかもしれん。
大阪城にも金のしゃちほこがついてたんやなあ。
派手な大立ち回りだけやなく、スモークや分身の術まで使われる。
海老蔵さんのマスクをつけた10人の役者さんが登場したときにはびっくりした。
しゃちほこを盗った五右衛門やったけど、それを大屋根から投げ捨ててしまう。
最後の大詰第三場は、また「三條河原釜煎りの場」に戻る。
五右衛門は「石川や 浜の真砂は尽きるとも 世に盗人の 種はつきまじ」と辞世の句を残して、煮えたぎる釜に飛び込む。
すると釜が二つに割れて、中から葛籠(つづら)が登場。ふわふわと宙を飛んでいく。
と思ったら、花道のスッポンから大きな葛篭が吊り上げられ、葛篭抜けして、五右衛門が現れる。
秀吉が釜の中に葛篭を仕込んでいたということらしい。
らくらくと優雅に宙乗りし、空中で六法までしはる。印を結ぶと花吹雪まで噴き出して、そのなかを消えていきはった。
一つの舞台で、こんなに見所満載なのもめずらしい。
それに、音楽にもこだわってはったようや。
ただ、ストーリーはどうかなあ。秀吉と五右衛門が親子というのはおもしろいけど、親のため、子のためって単純に動いてはつまらん気がする。
海老蔵さんの魅力をこれでもかと見せつけられて、これじゃあだれでもノックアウトされてしまうなあ。
紅ちどりの開花 0輪(総計 96輪)
原種ハイビスカスの開花 1輪(総計 5輪)
今日のラッキーくじは、楽天が1ポイントアタリやった。
3月末に始めたガーデニングパーツ。また白い花が開いてきた。「花言葉っておもしろいよね」。
1日1回のクリックで、募金ができます♪
京人形 日蓮 六月大歌舞伎 2021年06月24日
3回目 桜姫東文章下の巻 六月大歌舞伎 2021年06月24日
人情噺文七元結 令和3年6月歌舞伎鑑賞教室 2021年06月15日
PR
カテゴリ
キーワードサーチ
フリーページ
カレンダー