ずっと前に図書館に予約してた本の順番が、やっとまわってきた。
昨年の140回直木賞を受賞した作品。
ベストセラーになった「永遠の仔」を書きはった天童さんが、7年の歳月をかけはった長編やそうや。
坂築静人(さかつき しずと)は、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪している。
新聞の記事や死亡広告に載った人、路上に手向け花があるところなど、 対象は目に留まったすべての人。
死亡場所のまわりにいる人に、「生前に誰を愛し、誰に愛されていたか、 そして誰から感謝されたか」 を聞いて、そのことを自分の心に刻みつけ悼み、忘れないようにする。
かつて仕事をしていたときの貯えをもとに、野宿し主に歩きながら全国をまわっている。
彼を巡って、出会った人たちや、家族などのことが描かれている。
私も10代のころに感じたことがある。
新聞やテレビのニュースで採り上げられる事故や死亡の記事は何が基準になってるんやろうと。
人の命の平等と重さをいいながら、死亡理由によって弔われかたにも差がある。
海外で現地のニュースを見ていても感じることもある。
全国紙の社会面やワイドショー、ニュース番組で採り上げるできごとが、なんで国によってこんなに違うんやろうと。
だんだん全国紙を読むのがいやになって、今は新聞の定期購読も日経新聞だけにしてしもた。
法律のことを少し勉強したときに、動機がものすごく重視されることにも驚いた。
裁判では事件の動機が大切で、その動機によって罪の重さが大きく変わる。
もっともかもしれないと思う反面、動機がどこまで明らかにできるもんやろかという思いも残る。
そんな私にも静人の行動は理解しにくいとこも多い。
一番共感できたのは、静人の母巡子のこと。末期癌だとわかり、自宅で最期を迎えつつある。
エピローグを読みながら、涙が止まらんかった。
意識がなくなったようにみえても、耳の感覚が最後まで残るというのは聞いたことがある。そのことが、すごくリアルに伝わってきた。
400ページ以上ある本やけど、一気に読んでしもた。
表紙に使われてる写真も、天童さんが舟越桂さんのアトリエで以前撮影しはったものやそうや。
紅ちどりの開花 32輪(総計 363輪)
原種ハイビスカスの開花 7輪(総計 85輪)
今日のラッキーくじは、どれもハズレやった。
3月末に始めたガーデニングパーツ。また白い花が満開になって、青い蝶がとまってる 「あすは晴れるかな」。
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