鍋・フライパンあれこれ美味
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
266099
ホーム
|
日記
|
プロフィール
【フォローする】
【ログイン】
星の髪飾り
< 新しい記事
新着記事一覧(全674件)
過去の記事 >
全て |
カテゴリ未分類
お気に入りブログ
2007/10/08
「永遠に」 8
(7)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
「今、ご主人にもお伝えしましたが・・・厳しい状態です。 黄疸が出ています」
長い板張りの廊下にひっそりと置かれた長椅子。 そこに茂夫は暫く垂れていたが、ふいに立ち上がり、新生児室へ歩き出した。 長身の茂夫の姿に気づいた看護婦も彼のうしろを歩いていった。
多希子は純白の衣に包まれて静かに眠っている。
「よくミルクを飲むんですよ、この子」
「俺に似とると思ったが、こうして見るとやっぱり妻だな」
ぐっと握られた茂夫の手から、看護婦は目を背けた。 茂夫が見た令子の笑顔は、日ごと闇に吸い込まれていった。
大谷家では娘を案じて床に伏せる冴が、進二の帰りを待っていた。
そんな言葉がいつまで通用するのか・・・女学校を出たばかりの妹の真沙が、大きな瞳で進二を見上げた。
病室の扉は、開けられる度に重く鈍い音で鳴いた。
令子は枕元でいつも優しい眼差しを持つ進二の姿を確かめると、か細い声で言った。
「兄さん・・・桃の実は付いた?」
「へえ付いたに。 甘く熟しとるで」
「赤ちゃんに・・・桃の汁を飲ませてやってくれん?」
桃の汁・・・自分のお乳を飲ませる事ができない切なさ。 令子は果たして正気なのか? 進二は胸が張り裂けそうになった。 けれど進二はすぐに令子の白い耳元に顔を近づけた。 「わかったで。 桃の汁をたんと(たくさん)やるでね」
真夏の夕立が盆地に鳴り響き、稲妻は容赦なく空を割った。
周囲の者は、繭(まゆ)のような白い令子の肌が、日に日に黄色くなっていくのを辛そうに見ていた。 看護婦に抱かれた多希子が純白の衣に包まれてやってきた。 天井を見つめるだけになった令子の頬を、茂夫が大きな両手でそっと撫で「多希子が来たよ」と言った。
茂夫は令子の手を握り締めた。
「おまえによく似とるぞ、ほら・・・」
皆は顔を背け、進二は唇を堅く結んだ。
令子はその日、治療の甲斐もなく静かに息をひきとった。
昭和三十年八月九日 大谷令子 永眠。 二十四歳。
photo by
kitakitune jijiさん
さん
次回 「決断」
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
いいね!
0
シェアする
最終更新日 2007/10/08 10:55:42 AM
コメント(7)
|
コメントを書く
< 新しい記事
新着記事一覧(全674件)
過去の記事 >
ホーム
フォローする
過去の記事
新しい記事
新着記事
上に戻る
【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね!
--
/
--
次の日記を探す
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
広告を見てポイントを獲得する
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
エラーにより、アクションを達成できませんでした。下記より再度ログインの上、改めてミッションに参加してください。
ログインする
x
X
© Rakuten Group, Inc.
X
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Design
a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: