星の髪飾り

星の髪飾り

2009/01/14
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11歳~95歳の老若男女(物理療法室に見える方)との触れあい。 

午後は二十人平均だけど、とっても和んで楽しい。 

 それから仕事を終えた後、星を見上げること星。 

夏には薄紫色だった空が濃紺に変わり、とてもきれいに輝いている。

から駐車場まで数分だけど、冬の星座を数えながら歩く。 



 年末からどうも朝の気分が今ひとつ。 いつかも同じような日記を書いていたようなしょんぼり

季節や気圧、宇宙のリズムに敏感で、左右され易い心身って困るよね。

別にダレテルわけじゃなく、昼頃には元気になって活動開始

買い物は仕事の後、夜のスーパーへ。 エンジンがかからないAMは、化粧もする気ないし。

ま、そう長くは続かないだろうから、時を待とう大笑い


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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                        Photo By 鬼太郎姫さん

  「しなやかに散れ」

 「柴田がこの手紙を開く頃、俺はどんどん遠ざかっている。 西の方へ・・・

柴田が好きだった桜吹雪のトラックより小型のポンコツ。 遠い街で暮らせるだけの

荷物と一緒に・・・それで助手席には女性がいて。 その人は言うんだ・・・

「人にはね、歳月ではぬぐい去れない人がいる。 それだけで幸せなのよ」 

誇らしげに、鼻を空の方に上げて。 けど、涙を抱えた目尻のシワが俺には見えてて・・・

 ありがちな出会いも悪戯な再会も、ほんの束の間、人並みに満たされた時も、不機嫌な

運命の手にかかればどうすることもできない。 

しなやかに散って来る春を待つ。

 花を落とした木肌の囁きがおまえにも聞こえるだろう?

そうさ、俺等が惹かれる桜は寒風に強いられても、そんな苦労はおくびも出さず、

でかい綿飴のようにふわふわと咲く。 たくましいったらありゃしない! 

浅草の神輿も適わないな。 


 俺は革の臭いがする、素朴で口下手のあの人が俺の親父でよかったと思う。

だから・・・だから・・・            


 俺らが生れてきた時代はどこに向うんだろう? 

昔と今、闇と光、運と不運、出会いと別れ。 

背中合わせのそいつ等にぶつかって、一緒に泣いたり笑ったりしたかったよ。 

いつかきっとどこかで・・・逢えるよな?俺等。 でかい男になって・・・


 追申: フィラデルフィア美術展のチケット、同封する。 

                              親愛なる兄貴へ

                                      裕介  」


 【だから・・・だから・・・親愛なる兄貴へ】

 やわらかな文字の間を、月灯かりが微かに照らしていた。




 それから間もなく、中庭の桜がふわふわと揺れる頃、笑顔をとり戻した和奏の制服の

ポケットからは、桃色のチケットが覗いていた。


                    完





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最終更新日  2009/01/14 08:34:20 PM コメント(15) | コメントを書く


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