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Mar 6, 2024

恐ろしき者、汝の名は女★「女の中にいる他人」（1966年　東宝）

カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評

こんばんは、映画狂のモイラでございます。

今宵お届けする名画は、イギリスのミステリー小説を映画化した
井手俊郎成瀬巳喜男監督の「女の中にいる他人」でございます！

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ある晩、赤坂のバーで、会社員・田代勲（小林桂樹）は鬱々と１人酒を飲んでいた。
そこへ、親友の杉本隆吉（三橋達也）がやってきて、
二人で飲むことになったが、
そんな時、杉本の美人妻さゆり（若林映子）が、
バーの近くで絞殺されているのがわかった。
犯人がわからないまま時がたつにつれ、田代はますます憂鬱になり、
ついにある日、妻の雅子（新珠三千代）に
隠し通してきた秘密……さゆりが自分の不倫相手であることを告白するのだが……

心理サスペンスの傑作中の傑作です。
モノクロームの落ち着いたトーンの映像が、観る者の恐怖心をよりかき立てています。
苦悩する主人公の妻役の新珠三千代さん、
おっとりとおとなしそうな顔して、実はめちゃめちゃ怖い女を
それは上手に演じていました。
モイラ、名画座の座席で、思わず怖気をふるいましたもの……
「本当に怖いのは、こういう見かけは地味でおとなしそうな女なんだ……」と。
若林映子さんも、美しい魔性の女を艶やかに演じてました。
田代の老母栄子（長岡輝子）に、
「あの人、服もお化粧も派手で玄人みたい」って言われるほどです。
若林さん、ほんっとにスタイルいいんですよね。瞳も大きいし……はあ、羨ましい……

成瀬巳喜男監督って、女を描くのが本当に上手ですよね。
薄倖な女を描かせればピカイチと言われる、巨匠・溝口健二監督に負けてません！
自身は男なのに、不思議です。モイラ、不思議でたまらないです……！

殿方がこの映画を観ると、重い女性不信に陥ってしまうかも……
モイラはそう思えて仕方ありません。
とにかく…… 女は怖いです！

★鬼才・成瀬巳喜男監督の世界！★