めたもるの空間(とってもすぴりちゃる)

めたもるの空間(とってもすぴりちゃる)

PR

プロフィール

マオジェニー

マオジェニー

フリーページ

カレンダー

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

155@ Re:生きて戻ってきました めたもる(05/17) 今回の記事では無いのですが、ロウセルフ…
Zunda Marcury@ Re:少し実践の話など めたもる(12/20) 全く以て素晴らしいお話ですね。初めまし…
桜華(おうか)@ Re:やわらかい呼吸 めたもる(02/28) お返事ありがとうございます。 そうですか…
mao@ Re[1]:精霊のブログ(02/28) 桜華(おうか)さんへ 精霊のサイト作成…
桜華(おうか)@ Re:精霊のブログ こんばんは桜華です。 ここ以外の精霊のブ…

キーワードサーチ

▼キーワード検索

バックナンバー

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07
2017.06.24
XML
カテゴリ: 精霊
私:君には怖いもの無いのかね?

つ:ありますわよ。

私:まんじゅう怖い何て言うんじゃあないだろうね。

つ:まさか(笑)

精霊との日常会話は現実逃避するには最適ですが、今回はちょっと恐ろしい話を聞かされました。

私:では聞かせてもらおうか。霊格も高く、大蛇の妖怪ですらひれ伏すつゆり様を怖がらせるものとやらを。

つ:ウルトー、ウールトと呼ばれる妖怪です。

私:なんじゃそれ。聞いたこと無いな。

つ:むしろ、知ってる方がすごいですけどね。説明いたしますわ。


ウールトとは、時間の流れを遡って悪さをする妖怪です。一応、精霊の一種ではありますが、私たちとは性質が大きく違います。
目撃情報はとても少なく、ここ数千年で数えるほど。何故かと言うと、その姿を見て生きてる人間や精霊がほとんどいないからです。
私も調査したことがあるのですけど、生存者を見つけ出すことがとても難しく、また危険を伴うので断念しました。

ウールトは、ある時点から過去の時点へと流れを遡る能力を有しています。時空を越える能力を持ってる精霊は他にもいますが、時間そのものを越えることはできません。

例えばある精霊が時空を越える能力を持ってるとしても、それは一瞬で別の地点へと移動するだけ。過去に戻ることはできません。
しかしウールトは時間の流れから逸脱することができるので、直線的な過去に戻ることができます。

例え話をしますね。

ここに大河が流れてるとします。これを時間の流れだと思ってください。
A地点からB地点まで大河の流れがあるとして、人間とか精霊はその流れに身を任せるしかありません。
大河の幅の分だけ変化はありますが、流れそのものから出ることが出来ないので、未来はおおよそ確定してると言えます。
B地点まで流れ着いた段階で、過去の出来事は確定しています。A地点は永久に変化しないのです。


もう一度A地点に戻るとはどう言うことなのか。これは過去をもう一度やり直すと言うことではないのです。
なぜならウールトがA地点まで戻ったとしても、一度B地点まで到達しています。すでにAからBまでの時間が流れており、すでに時間の確定が行われてしまっています。
ウールトが過去に戻っても、過去を変化させることはできないのです。

ではなぜウールトは私を含め、精霊に恐れられているのか。それはウールトが精霊や人間を時間の流れの外へと放り出してしまうからなのです。
やつらは放り出した精霊や人間に成り代わって、その後の生活を営みます。

時間の外とは、空気も水もなく、宇宙空間のようなところなのですけど、そもそも生物や普通の精霊が存在できる世界ではありません。原子炉の中心部のような感じですね。
強大なエネルギーと磁場が渦巻く空間だとお考えください。その様なところに放り出されたら人間なんか一瞬で死亡しますわ。
ですが問題は、時間の流れがそこではありません。と言うことは瞬間的な死と生が無限に繰り返されます。
発狂することもできず、人も精霊も地獄の苦しみを永遠に味わうのです。

さて、なぜウールトはそのようなことをするのか。理由は二つあります。
AからBへと流れた時間、その中で自分が体験したい人生を経験した人間や精霊をウールトは探します。
とても幸せな人生を送っている、幸福の絶頂にある人や精霊です。
それを対象者に成り代わり、その幸福を自身で体験するわけです。

そしてもうひとつは、自分が放り出した人間、精霊のところに行き、その恐怖や絶望、混乱、あらゆる感情を吸収します。それがウールトの食事なのです。

やがてウールトが体験した人生も終わる時がきます。そうするとウールトは時間の外にいた対象者をもとの時間に戻します。その時、ほとんどの対象者は死んでしまっていますけど。

そもそも、ウールトの存在自体がほとんど知られていないため、その事実を見つけ出すまでに数千年と言う時間を必要としました。
実際にウールトによって捕まった精霊や人間の数は正確には分かりませんが、おそらく何万といるはずです。
ではなぜウールトの存在が知られるようになったのか。それは生きて帰ってきた人間がいたからですわ。
その人、ある方法で時間の外に放り出されたときに自殺しました。といっても仮死状態になっただけなんですけどね。
そうするとウールトは食事ができないために、その人をすぐ解放したのです。
元の時間に戻るとすぐにその人は生き返りました。そのおかげでウールトの存在が明らかになったのです。
そのようなケースが精霊でも何件かあり、ようやくウールトの目的や能力が判明したと言うわけです。

ウールトは、自分が体験してる人生を、時間外へ放り出した人間や精霊に聞かせて絶望をあおります。
その人に成り済まして幸せな人生を送ってる事を教えるのです。家族、恋人、親しい友人たちを奪われた絶望はいかほどでしょうか。
私ですらウールトには対抗できないのです。もし私がウールトに捕まったら絶対に助けに来ないでくださいね。
**************************

私:とんでもねー妖怪だな。

つ:はい。ですが、ウールトに出会う可能性は限りなく低いです。宝くじに当たるようなものですからご安心してください。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2019.03.13 18:47:33
コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: