真木大堂


国東半島 史跡めぐり

≪真木大堂≫

焼失の難を逃れた大仏 「真木大堂」  正面建屋が収納庫
真木大堂入口

 豊後高田市大字真木にあり、田染郷(たしぶごう)内に位置する。
 起源は、馬城山 伝乗寺(まきさん でんじょうじ)であり、六郷満山65ケ寺の本山(もとやま)として 最大の寺院であった。
平安時代の建立 と推定され、広大な境内に 七堂伽藍 を有し 満山の中心的寺院として隆盛を極めたと言われている。
 残念ながら、 約700年前に火災で焼失 してしまい、焼失の難を逃れた9体の仏像が、現在まで 大切に保管されている。


 2007,11月~2008,10末の約1年をかけて 収納庫の改修工事が行われた。
 それに合わせて、九州国立博物館での 不動明王他 仏像修復作業(彩色の剥落防止)が施されて
 後世に、この重要文化財を残していく為、努力されている。
 仏像・収蔵庫の改修工事は、無事終了。 この修復工事は、1929年以来で、約80年ぶりである。


真木大堂
最新設備に守られた 9体の仏像

一定温度・湿度の空調設備に守られながら、その中に 難を逃れた仏像は収納されている。
9体の仏像共、木造で作られている事が特徴。 ガラス越しながらも、勇壮な姿は、健在であった。

収納されているのは、
≪大威徳明王像≫      高さ1.3m  藤原時代の作と言われている (西暦894~1285)
   この仏像は、六面六臂(ひじ)六足を持ち、尚 頂上には更に、三面をもつ
   手には、剣、鉾、弓、矢を持ち 炎を背負い、白牛にまたがっている。
大威徳明王像としては、大きさは、日本一

≪阿弥陀如来坐像≫     高さ2.2m  藤原時代の作と言われている
   坐像、螺髪(らはつ) 漆箔で 光背は二重円光 六仏が配置された 端正で量感溢れる仏像である。

≪四天王立像≫         高さ1.6m   藤原時代の作と言われている 
     文字の通り立像であり、持国天・増長天・広目天・多聞天の4体 

≪不動明王と二童子像≫   高さ2.6m(不動明王)   藤原時代の作と言われている 
     不動明王は、背後に勇壮な迦楼羅焔(かるらえん)を負い、起立している。
     木彫り不動として、大きさは日本一

   二童子像は、 矜羯羅童子(こんがらどうじ)、せいたか童子である (真木大堂パンフレットより引用)

※堂内は、写真撮影禁止である為、写真無し。 各仏像の勇壮な姿は、ぜひ現地で


旧堂には、菊花の御紋章
真木大堂 旧堂内部
旧堂内 菊の御紋

 入口正面の本堂 右横に位置するのが旧堂である。 長い間、仏像は この旧堂内で保管されていた。
 この旧堂内には、 皇室 菊花の御紋章 がある。

 これは、鎌倉時代の蒙古軍襲来(文永の役1274年 / 弘安の役1281年?)に対して、幕府の祈祷施行状が発せられ事を受け、
 六郷満山の中枢をなしていた 伝乗寺において国難を救う為 長期にわたり異国降伏の大祈祷が行われた。
 その恩賞として、弘安8年 (1280年前後) 将軍家を経て朝廷より菊花の紋章が下賜された。
 そういう時代背景のある 貴重な菊花の御紋章が、さりげなく旧堂に飾られているのである。

< 蒙古襲来について >   神風が吹き荒れ、救われた日本
 鎌倉時代に 蒙古軍(モンゴル軍)が 博多湾付近より侵攻し、日本征討を計画したのだが、
 2回の侵攻共、暴風雨に阻まれ 自軍に多大な被害を出し 撤退をせざるを得なかった。
  ( 文永の役1274年 / 弘安の役1281年の2回にわたり、蒙古軍の襲撃にあった )
たまたま、偶然が重なったと思われるが、神仏に祈祷を行えば、
 神風が吹き荒れ、日本は救われると考えられるようになった。



国東の六郷満山文化の遺産 「古代公園」
石仏1 国東塔 石仏
石仏 宝筺印塔 石仏3 板碑

真木大堂の境内周囲には 、 「古代公園」 と称する公園がある。
  六郷満山の歴史を象徴する 宝塔・五輪塔・板碑など 歴史的重要な石仏群が、
  国東半島一帯に散在していたのだが、国東半島各地の石仏保護も兼ねて この真木大堂周辺に集められた。
  それによって、国東半島石仏群が 気軽に観覧出来るようになった。

 これらの、石仏群は 詳しい造立年代がわからないものが多いが、平安~鎌倉時代に渡り
 六郷満山の隆盛を誇っていた時代に 国東各地で作られたものだと推定する。


田染郷が一望できる 「馬城山伝乗寺 展望台入口」
馬城山 登山道入口
真木大堂の裏手に廻ると、 『馬城山 伝乗寺 大展望 』 と書かれた登り階段が見えてくる。
これが、山頂展望台へと続く階段である 。
この山中のどこかに、昔 馬城山 伝乗寺が存在していたのであろうと思いながら 山頂へ。

馬城山展望台
山頂からの眺め 「馬城山伝乗寺 展望台」
山頂 金比羅宮 山頂景色 田染郷
田染荘 馬城山 山頂 奇怪岩

 途中、小さな鳥居があるが、まだまだ山頂は遠く 道のりは、以外と厳しい。
 1/3程度を残す所から、かやで 道が覆われており ちょっと歩きずらい状況。

 山頂に着くと 木々の成長で 少し見晴らしが制限されてしまってはいるが、
 田染郷が一望でき、横には、熊野磨崖仏の位置する山々、
 反対側には、小崎にある田染荘の田園が遠くに見える。

 山頂には、小さな金毘羅宮がある。
 長年、この地で 田染郷のゆっくりとした変化を見つめてきたのかもしれない。



真木大堂からの 『田染耶馬』の山々
真木大堂からの 『田染耶馬』



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