Tomorrow is another day

あれから５年が経った。

日々の暮らしでは震災を思い出すことも

ほとんどなくなってしまった。

ときどきふと思い出すと、

何もできていない 罪悪感のようなものを感じつつ

人は忘れる生き物なので、

仕方のないことなのかもしれない、と

自己弁護をしてみたり…。

こういう機会にくらい

何かしよう思う。

けれど、

遺族にとっては当然忘れられるわけもない日であって。

祖母の手を放してしまったことを

後悔しつづける若い女の子。

お子さんが今だに行方不明のお母さんが

「あの日からずっと地獄の日々が続いています」と

苦しそうに語る…。

言葉を聞いて涙が出る。

当事者にとっては、震災はまだ終わっていないのだ。

心の傷は見えない分だけわかりにくいし

癒えるのはケガよりもずっと時間がかかる。

治し方だって、あるわけではないから。

それでも。

どうかどうか

彼らの残りの人生が

少しでも明るいものでありますように。

辛さや苦しさを糧に

強く生きていけますように。

願うばかりしかできないけれど。

願わないよりはマシだと信じて。