おはなしパレット☆ミーとハナ別館

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2003.04.30
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カテゴリ: 児童書
「影の王」


シェイクスピア原作の「真夏の夜の夢」の妖精パック役を演じるため、ロンドンのグローブ座を訪れたアメリカの少年俳優、ネイサン・フィールド(通称ナット)が、突然16世紀にタイムスリップして、なんと本物のシェイクスピアと共に舞台に立ち、エリザベス1世の前で妖精パックを演じることになる。その間(おそらく1週間ぐらい)16世紀のパック役の子は、20世紀のロンドンの病院で知り合いから隔離され、ペストの治療を受けている。(つまり入れ替わったわけ)

いかにもそのまま映画化されそうなファンタジーだが、なかなか面白かった。シェイクスピアの作品をよく知っていればもっと深読みできたかもしれない・・・でも、知らなくてもそれなりにわかるようになっているから、この本を読んでから、何かシェイクスピアを読んでみるのもいいと思う。

現代に戻ってきたナットは、新グローブ座のリハーサルで、シェイクスピア時代の上演と、現代版の演出とのギャップにいらだちを覚えるが、自分の体験したことを仲間にうち明けると、そしてその仲間達はシェイクスピアに詳しいのだが、なんと、いろいろなところでつじつまが合ってきて、ナットの体験が夢でなかったことが証明される。心が通い合い、これまで誰にも言えなかった心の苦しみをうち明けるまでになったシェイクスピアを思い出すとき、ナットは複雑な心境になるのだが、役者ナットの中にシェイクスピアはいつまでも生きているというわけだ。

「真夏の夜の夢」の演劇はロンドンで一度見たことがあるが、それこそ表面的にしか見てないから、パットの解釈は、この本を読んでの方がよく理解できた(トホホ・・・)。その頃、現在の新グローブ座はまだ建設途中で(確か日本のグローブ座の方が先に完成したのだ)、屋根をつけるか、16世紀と同じく天井をくりぬいた形で造るかで、もめているという話を聞いていたが、さてさて実際にはどのような形で完成したのだろうか?
(中学生向け)


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Last updated  2004.11.19 08:08:56


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