かえりみち

かえりみち

2013/10/14
XML
カテゴリ: 四国遍路
にわか四国遍路(12・前編) に戻る

「出石寺は無理だろうけど…もう少し先の宇都宮神社まで歩いてみよう。」
と、歩みを進めていると地元の軽トラのおじさんに声をかけて頂いた。
豊茂の宇都宮神社は、山の上にあるらしく、なんと神社まで軽トラで送っていただいてもらった。

  • P4180787.jpg

↑ありがとうございました!!

  • P4180793.jpg

↑豊茂の宇都宮神社

「宇都宮神社沿革」によると、願主の笠間蔵人により1475年(文明七年)9月14日に笠間城の守り神として創祀されたという。また沿革では、笠間蔵人=宇都宮宣綱と比定している。宣綱は、孫の正綱を笠間城主としたが、1543年(天文十二年)宣綱が笠間城で没すると正綱はこれを嘆き宇都宮大明神の称号を贈り氏神としたという。

さて、笠間城は大洲地蔵ヶ岳城主・宇都宮氏一族の城である。


大洲の宇都宮氏は、1585年(天正十三年)豊臣秀吉の四国征伐に伴う小早川隆景の軍勢を前に開城した。その後、戸田勝隆が入部し中世以来の勢力が再編された。この笠間城主の宇都宮氏も他の諸氏同様、戸田勝隆入部の際に下城したと伝えられる。

  • P4180797.jpg

↑宇都宮神社を西へ…

  • P4180800.jpg

↑豊茂の三島神社離宮

離宮から少し歩くと三島神社の本殿がある。三島神社は、 愛媛県神社庁HP によると、1159年(元治元年)に出石寺の守り神社として創建され、豊茂の氏神となったという。

  • P4180804.jpg

↑三島神社本殿にある大洲市指定天然記念物のイチョウ(樹齢400年)

  • P4180809.jpg

↑豊茂を眺めて(愛媛県大洲市豊茂)

さて、この先どうしようか。西を向くと雄大な出石寺山が見えている。
これは、いくしかあるまい。出石寺には、確実な到着が見込まれる。だが、公共交通機関がある場所まで到着する事はできるのであろうか。不安が募る。
が、考えていても仕方がない、出石寺を目指してみよう。

  • P4180810.jpg

↑県道28号線を振り返るとけっこうな標高を登ってきた事が分かる

  • P4180814.jpg



不安になる道のり。急に道幅が狭くなる。その割に交通量は多い。出石寺へ参拝する方々であろう。

  • P4180815.jpg

↑突如として現れた金山出石寺参道

しばらく道のりをゆくと突如として「金山出石寺参道」と書かれた立派な標柱が立っていた。
どんなもんかと地形図を見ると、ぐねぐねした県道28号線を何回も越えながらほぼ直登するルートであったが、一見すると入口は整備されていた。
さて、車道を行こうかどうしようか迷った挙句、直登ルートを行くことに決めた。


  • P4180816.jpg

↑ひたすら登る

  • P4180818.jpg

↑県道28号線との最後の交錯

  • P4180821.jpg

↑郷峠(愛媛県大洲市・愛媛県八幡浜市)

大洲と八幡浜の境界線、郷峠に到着した。ここは、ちょうど出石寺の直下になる。
それにしても郷峠っていい名前。英語にしたらGo passという訳だ。
出石寺までもう少し。

  • P4180822.jpg

↑参道入口から40分歩き、やっとこさ見えてきた出石寺

  • P4180823.jpg

★番外霊場・金山出石寺銅鐘(愛媛県大洲市豊茂)

四国八十八箇所霊場第四十三番札所準堂、四国別格二十霊場七番札所に数えられる出石寺。
標高812メートルの高嶺である。

出石寺について「大洲旧記」の記述を見てみたい。
此寺高山、雲にそびへ、遠海目前ニ迫り、肩を並山なし。養老年中、宇和郡の猟師、猪追て来、地裂巖開て千手観音、地蔵尊の石像湧出す。其威容凡様にあらず。則奇怪の思をなし、忽発心して剃髪し、道教と号して草庵を此山に結び、二仏を供養す。其後、弘法大師、此山に入て、久しく行有。其節の法具、其後色々の宝物有。中にも龍の爪冷し、奉納の文有。

この銅鐘は、藤堂高虎が朝鮮出兵の際に朝鮮から持って帰ってきたものと伝えられ、国の重要文化財指定を受けている。

にわか四国遍路(12・後編) へ続く





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013/10/15 02:50:23 AMコメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Profile

みなとぶぎょう

みなとぶぎょう

Favorite Blog

◎時たま更新◎ ばんぐらふぃっしゅさん
やまのみちの通った道 やまのみちさん
Matsuzyの農村日誌 matsuzyさん
野良猫工房 戸田猫さん
時の旅人 こうた☆67さん

Keyword Search

▼キーワード検索

Freepage List

当ブログについて


天井物語


旅行貯金の記録


いただきもの


山の登攀記録


北出羽の国から・初日


二日目


三日目


四日目


五日目


六、七日目


南部への旅


関東下向


駅名標探訪


1・釧網本線北浜駅


2・釧網本線緑駅


3・五能線ウエスパ椿山駅


4・大糸線南小谷駅


5・五能線五所川原駅


6・奥羽本線弘前駅


7・石北本線美幌駅


8・青い森鉄道目時駅


9・IGRいわて銀河鉄道小繋駅


10・東海道本線平塚駅


11・伊東線伊東駅


12・上越線高崎駅


13・釜石線遠野駅


14・羽越本線桂根駅


15・奥羽本線かみのやま温泉駅


16・北陸本線魚津駅


17・山陰本線馬堀駅


18・奥羽本線山形駅


19・陸羽西線古口駅


20・羽越本線南鳥海駅


21・信越本線長野駅


22・奥羽本線秋田駅


23・北上線藤根駅


24・北上線江釣子駅


25・東北本線水沢駅


26・羽越本線羽後牛島駅


27・奥羽本線陣場駅


28・陸羽東線川渡温泉駅


29・東北本線花巻駅


30・米坂線今泉駅


31・紀勢本線湯川駅


32・紀勢本線波田須駅


33・関西本線笠置駅


34・東海道本線浜松駅


35・函館本線銚子口駅


36・函館本線函館駅


37・津軽海峡線木古内駅


38・東北本線青森駅


39.予讃本線下灘駅


40・予讃本線喜多灘駅


にわか四国遍路


旅行貯金考



© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: