天使になりたい・・・

天使になりたい・・・

イジメ2



それは私が小学校3年か4年の頃だったと思う。
ある日、突然、げた箱から靴が消えました。

貧乏だったにも関わらず、親が買ってくれた新品の靴。
キャンディーキャンディーか花の子ルンルンか忘れたけど
ピンクの靴だったと思う。

教室もゴミ捨て場も探したけど見つからなかった…
仕方なくシューズで帰ろうと思ったけど、親のこと思うと言い出せないのは
目に見えていた。

先生に相談してみた。

当時の担任の先生はとても親切だった。
日も暮れかけて、誰もいない夕暮れの校舎。

当時木造の古い校舎だった小学校は、今は無いだろうけど
ドッポン便所と呼ばれた汲み取り式トイレだった。

ここまで言えば察しがついたと思うけど・・・
トイレの中に靴が落ちていた。

あまりのショックで言葉も出なかった。

先生はそれでも、壊れた傘に棒を結びつけ必死に靴を取ろうとしてくれたが
私はその靴を履く気にはなれないだろうと思い「もういいよ!」と止めた。

先生が親を呼んだのか、父が迎えに来た。
先生がことの事情を話してくれ、父の車に乗って家路へ向かった。
父は何も言わずに黙っていた。

翌朝、新しい靴が玄関に置いてあった。
私は新しい靴を履いていけば、また何かされると思い履かなかった。

かかとに穴があいた古い靴を履いて学校へ行った。

下校の時間が来た、不安が襲う。
げた箱を見たら靴は無事だった。

犯人が見つかった。1つ年上の3人の女生徒だった。
私も察しはついていたので、やっぱりと思った。
この3人はイジワルで有名だった。でも自分より弱い後輩に対してだけだが。

私はこの3人の名前は今でも忘れない。
ハッキリ言って大嫌いだ!

私は家に帰ると新しい靴を履いて、遊びに出かけた。
毎日、毎日繰り返しているうちに、新しい靴は新しくなくなった。
私はその靴で学校へ行った。
何事も無く帰れる日々が幸せに感じた。

それ以来、私は新品の靴で出かけるのが嫌いになった。
今でも家で履き慣らしてから出かけるのだ!

トラウマなのかもしれない。

病院に行った時も盗まれたらどうしようって不安が今でもある。
だからスリッパに履き替える病院は行かないようにしている。
都会ではあまりスリッパに履き替える病院は無いかもしれないけど
この辺の小さい病院はスリッパを履くのだ。

他にも傘がなくなったり、上履きがげた箱の裏に隠してあったり
いろいろあったけど。
今となってはどうでもいい事なのかもしれない。



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