
DVDで映画を観ました。
ジュルジュ・サンドとショパンの愛の物語。
芸術家の才能に愛を捧げる豊かな愛と情熱。
激しさとやさしさ、嫉妬、憎しみ、癒し・・・・・
恋愛って、大変ね・・・でもそれはある日突然に訪れ、予期せず
ことは起こり、また、運命に翻弄されるようにパタリと終息する。
やさしくやわらかい指先で奏でる旋律は、恋の豊穣、愛の恵み
激しい嵐のようなアレグロは嫉妬や憎しみによる愛の谷。
情熱と美しい愛のスピリットは昇華して、芸術という作品に変容。
時代という時間の帯は5本の楽譜になって、地球を何周も回り続けている。
ああ、わたしもね、そんな恋がしてみたいわ。
そんなもの、ある日突然、なんの計画も無しに、火花が飛び散るように
起こるものなのですよね。きっと、きっと・・・。
* 映画の出来は秀作とはいえなかったけれど・・・まあまあかな。
では、懐かしの作品を。
2008年4月19日の作品
『桜傷』

物語の続きを女は話し始めた。
散ってしまった恋の花びらをかき集めた女は
まるでそれらを惜しむかのように
思い出のひとひら、ひとひらを
緑色の瓶に閉じこめた。
けして開くことのないよう瓶の中に密封させた。
そうして、目に触れることのないよう地下の
納戸の木箱に入れフタをした。
あの花は不思議な感情を持っていた。
魔法が掛けられているようだった。
夢のようでもあり、
現実のようでもあり、
仮想世界だった。
けれども、と女は想う。
この胸の谷間に、何故男の傷跡が
残っているのかしらと・・。
ある月夜の晩のこと、夢の中で男と女は混じり合い
男が徴を残していったのだった。
薄い氷の上は、決まって危うい傷を女に残す。
それは、まるで
桜のように淡く、儚く、悲しげだった・・。
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