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沈黙のファイル単行本一冊なのですが、戦後賠償ビジネス、シベリア抑留、731部隊など、広くリアルに書かれてて、勉強になりました。この本を読んで、60年以上前のあの戦争は現在までつながっているんだと感じさせた一冊です。成長期を平成不況で過ごしてきた私は、戦争というとかなり昔話に思えて、自分の中では戦争は長い歴史の一部であり、戦後から現代というイメージがあり、なんとなく線引きをしていました。そこには戦争は悪いことで、終戦を機に新しい日本が出来たのだという認識があったのだと思います。私の祖父はやはり戦争経験者ですが、自分は戦争を経験した人が現在も存在している、ということすら実感しない自分でした。祖父はやはりあまり戦争の経験を話そうとはしません。私の母ですら、ほとんど聞いていないそうです。だから、自分にとって戦争は遠い出来事でした。この本の登場人物も、今まで様々な立場・感情で話すことが出来ない状況にあり、近年になりようやくオープンにできるようになり、この本ができたのだなと思います。政治・歴史は苦手ですが、歴史小説にみられる修飾がなく、事実と証言で構成された淡々とした文章で読みやすかったです。
2008年01月04日
『ぼくはこんな本を読んできた』 立花 隆 著 確か、新幹線で読む本を探しててキヨスクで手にしました。すっごく面白いです。
2006年03月26日
『私の話』 鷺沢萠 著 故人・鷺沢萠さんのエッセイです。 この人の作品は実はあまり自分の好みではないのですけれども、この人自身に不思議な魅力を感じたのを覚えています。確か小学校の時に資料集で知り、写真でオーラを感じるのもおかしいですが、出てました。 大変失礼な言い方ですが、報道で亡くなったのを知った時、「え?」という気持ちと「やっぱり」という気持ちがありました。作家さんって自殺しやすいものなのかな?多いですよね。この作品を読み、ますます惜しい人を亡くしたと思います。 そうそう、ダメ人間の時ってあるよね。人を傷付ける時もあるある。被害妄想だってあるし、後悔もするし、思い込んで頑張らなきゃいけない時もあるし。 すっごくリアルに人間くささがあります
2006年03月22日
『蒼い時』 山口百恵 著 これはすごいですね!他の芸能人本とは違いました。人気アイドルというだけでは300万部以上はいかないですもんね。 他のブログで、とある人が“悪い意味ではなく古風な人”と現していましたが、むしろ私は今の多くの人に欠けている「必要なこと」が書かれていたような気がします。 その方は10点中3点と評されていましたが、この作品を「歌手であり小説は本業ではない」「山口百恵のおまけみたいな小説で300万部超えるのは、やっぱりすごいアイドル」そもそもこの作品を小説と認識していることが間違いなのではないだろうか、と思う。 この作品はノンフィクションであり、エッセイである。小説のような文体や表現のしかたを求めるものではなく(そうであれば確かに3点かもしれませんが)『内容』が重要である、と思われる。考え方の形成における材料になるものだ。でも内容からして、男女差や年代・年齢、環境の違い等で大きな材料にならないこともあるかも。 私は、素直に書かれた文で、直感で決めたりする山口百恵さんがいいなぁと思いました。
2006年03月19日
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