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2007/09/05
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都会に生まれ育つと花の名前は知っていても実態と結びつかないことが多分にある。

想像もつかない。花屋の店頭を見てもホームセンターのフラワーコーナーにも並べてある
のはその殆んどが洋花ばかり。。。
《藤 袴》
遠い昔。美しい姫が野辺をさまよい来てただ悲しみながら亡くなった。藤の蔓を晒して織
った袴をつけたなきがらの脇には名の知れぬ草が生えていた。村人は姫を哀れんでその草
を「藤袴」と呼ぶようになった。秋の七草の一つ「ふじばかま」を詠んだ紀貫之の歌
《宿りせし人の形見が藤袴 忘られ難き香に匂いつつ》は、 


面白いので作られたようで実際には花の形からついたらしい。
歌のいう「忘られ難き香」とはこの草を生干しにした時にできるクマリンという成分で中国
では「フジバカマ」は「ラン」と共に表されその香気が入浴や洗髪に使われた。日本でも
古くは「蘭」をラニと読んでふじばかまを表している。


気がつけば草木はすでに秋の気配が濃い。東京都葛飾区の水元さくら堤自然保護区域では
先週あたりから「ふじばかま」が房状に密集した薄い紅紫色の花を見せている。河川敷など
の開発でが姿を消し、東京で自生のフジバカマが見られるのはここだけだという。

現在自生が確認されているのは宮城県から熊本県までの22都府県で計約6000個体という
絶滅危惧種に指定されてから各地で保護活動が進められ、秋の七草では桔梗も絶滅危惧種と
されている。やがては秋の五草になるというのも笑えない冗談だ。
人知れぬ悲しみを抱き、野辺をさまよう姫の哀切が思い起こされる「藤袴」の運命である。






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Last updated  2007/09/06 10:05:09 PM
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