2015.08.20
だ、誰か私を止めてください……! 手が、フレンチフライを食べる手が止まらないんです!!料理の付け合わせ、ファーストフードのセットメニュー……正直、これまで脇役としか見ていなかったキミに、こんなに夢中にさせられてしまうなんて!
そんなおいしすぎるフレンチフライを作ってくれたのは、伊勢丹新宿店「アイズ ミート セレクション」で肉の伝道師として腕を振るう岩田晴美シェフ。
なんと、今回その黄金のレシピを惜しげもなく伝授してくれちゃいます。永久保存版です!
【材料】ジャガイモ、ニンニク(皮つきのまま)、好みのハーブ(ここではタイム、ローズマリー、パセリ、セージを使用)、揚げ油、塩
「ニンニクは、皮つきのかたまりのまま半分に切って揚げることで香りが立ちます。また皮のコーティングで、中のうまみのジュースを閉じ込められるんです」
1とハーブ類を鍋に入れ、火にかける前に上から揚げ油をひたひたになるように注ぎます。油がフツフツと静かに泡立つくらいの低い温度(およそ160度)を目安に、じっくり揚げるのがポイント。
「ジャガイモは低温でじっくり加熱することで甘味が増します。調理する前に冷蔵庫で冷やしておけば、さらに甘さが引き立ちますよ」
岩田シェフによると、具体的にどのくらいの火加減で何分揚げるかというのは、「ご家庭によって環境が違うため、一概に言えないんです」とのこと(ちなみに、近くで見ていると「え、揚げ物なのにこんなに低温で時間かけるの?」と軽く衝撃を受けるくらいの時間でした!)。
ジャガイモを1本取り、つぶしてみて(熱いのでやけどに注意!)、つぶれたら中まで火が通った証拠。ジャガイモ、ニンニク、ハーブを油から引き上げます。
今度は火加減を強くし、180度程度の高温(油の底からジャガイモの切れ端が浮いてきたら高温になった証拠)で二度揚げし、キレイなきつね色になったら引き上げます。
「高温で二度揚げすることで、皮がやけどしたようにプクッと膨らみます。すると外はカリッ、中はフワッとした食感に。引き上げるタイミングは、『きつね色』が目安。このときメイラード反応(※)でおいしい香りも漂ってきます。気を付けてほしいのが、『一度油に入れたら、やたらにいじらない』ということ。これからいよいよキレイに、おいしくなるぞというときにいじってしまうと温度が下がり、さらにでんぷん質が出てしまって、カリッとした食感になりません」
一度状態を確かめて、カリッと仕上がっていたらあとはかきまぜてOK。
「温度差をつけることでジャガイモがフワッとした仕上がりになります」
※メイラード反応
食材が「焼き色」を生じる化学反応のこと。焼き鳥のタレが焦げた香ばしさや、ステーキのこんがり焼けた状態など。熱によって食品に含まれる糖とアミノ酸やタンパク質が反応し、褐色物質=「焼き色」が生じる。味噌やしょうゆなどが発酵中に自然と色付くのも同様の反応による。
塩は、まんべんなくたっぷりふりかけるのがコツ。
これでおいしすぎて止まらないフレンチフライの完成! 皮のままのニンニクも、甘味が出てホックホクです。以前教えていただいた「 ラム肉のマリネ 」とともに。
「シンプルなレシピなので、ひとつ覚えておくとどんな料理にも合いますよ」
肉・魚料理と一緒に、ビールのおともにぜひお試しを。手が止まらないこと必至なので、食べ過ぎ注意ですよ~!
文: 斉藤彰子
写真:八田政玄
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